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第12回全国U-12指導者研修会 ~大切にしていることは何ですか?~

[ 日々講師 ]

先日、「第12回全国U-12指導者研修会」で講師を担当させてもらった。講義90分+実技90分。小学生年代を指導する全国の指導者の皆さんと、普段なかなか取れない“自分自身とじっくり向き合う時間”を共有できた。

■講義テーマ:「大切にしていることは何ですか?」
今回の講義のタイトルは「大切にしていることは何ですか?」と決めた。技術論や戦術論ではなく「何を大切にして指導しているのか?」「どんな指導者になりたいのか?」そんな部分を改めてゆっくりと考えてもらった。

練習メニューより前、技術や戦術より前、そのさらに前にある“根っこ”の部分を大切にして貰いたかった。普段、どんなことを大切にして子どもたちと向き合っているのか。その部分を、自分の中で言語化する時間をつくった。

何を大切にしているのかがブレた瞬間、子どもたちには必ず伝わる(見抜かれる)。だからこそ、指導者自身が自分の軸と向き合い続けることが大切だと感じている。

今回は参加者同士で自分の考えをシェアする時間も多めに取った。それぞれのこだわり、悩み、葛藤、迷い。どれも全部が指導者のリアル。僕自身も、いま大切にしていることや、普段の指導の中で抱えている葛藤をを包み隠さずに話させてもらった。


そして参加者の中には懐かしい顔がチラホラ。久しぶりの再会もあって、年月を超えて同じ世界で頑張っている仲間に会えるのはやっぱり嬉しい。

滋賀医科大学のコーチをしている時にメチャクチャお世話になった伊藤先生。彦根東高校から文武両道のハンドボール経験者が何名も滋賀医大に来てくれた。いや〜〜〜、懐かしい、嬉しい再会やった。

■実技:W-up(ボールなし・ボールあり)&1on1
実技は、実際に僕が小学生を指導している様子をそのまま見てもらう形にした。ノリの良い関西の小学生のみんなが笑顔いっぱいで頑張ってくれた。いきなり目の前に現れた丸坊主のデカイおっさんが「くっしーやでっ!!!」で急接近しても、苦笑いしながら対応してくれたのは内緒ね。

「狙い」
「メニュー」
「選手の反応」
「伝えていること」
「(伝えずに)観察しているポイント」

その一つひとつをメニューの合間で参加者の皆さんと一緒に確認しながら進めていった。

●Wup ボールなし
身体接触がない駆け引き、ある駆け引き。スピードだけじゃなく、“読む力”と“ズラす感覚”を遊びの中で育てる。

●Wup ボールあり
マルチタスク、複数の勝利条件、状況がどんどん変わるスモールゲーム。頭も身体も使って、工夫しながら、子どもたちは適応しておく。子どもたちの想像を超える反応に、参加者の皆さんから「おお〜〜!!!」と言う驚きの反応が何度かあった。

●切り口を変えた1on1
OFにとっていい条件(DFにとって悪い条件)、OFにとって悪い条件(DFにとっていい条件)、ボールを貰う前に制限をかけたり、守る前に制限をかけたり、制限がある中で駆け引きを楽しんでもらった。

同じ1on1でも、どの視点で経験させるかによって選手の気づきはまったく変わる。


■指導者が学び続ける姿が、子どもに伝わる
U-12年代は、ハンドボールの入り口。この時期に出会う指導者・環境・言葉は、その子の未来を左右する。だからこそ僕ら指導者の学び続ける姿勢が大切だと思う。全国から集まってくれた指導者たちの熱量や葛藤を聴かせてもらって、僕自身も「ああ、自分ももっと学びたいな」と強く思った。

こういう時間をもっと大切にしていきたい。


■濱野ファミリー
今回の講師のきっかけを頂いたのは濱野さん。

僕には20年以上前に真弓クラブ(奈良県の小学生チーム)のコーチをしている時期があった。ホンダやホンダ熊本にいる時に時間を見つけては奈良の生駒に足を運んでいた。

当時、大同フェニックスカップってのがあってその頃から濱野さんとは試合会場でお会いする機会があった。その後、三重バイオレットアイリスの監督になってからも三重県で小学生大会がある時に濱野さんはご自身が監督をしているチームを引率して三重県まで足を運んでくださっていた。濱野さんの存在は知っていたが、これまでそんなにゆっくりお話をする機会はなかった。

4年前に僕が中部大学に移ってきて、当時の1年生にハマちゃん(今は4年生)がいた。何とその濱野さんの御子息である。ハマちゃんは、「将来GKコーチになりたいんです。オヤジなんか、櫛田さんのこと知ってました。」って言いながら、4年間コーチ視点を持ちながら選手としてどんな時も頑張ってくれた。セーブ後にジョジョポーズを決めてくれるのがハマちゃん。

当時も今も小学生年代の指導現場の第一線でご活躍の濱野さんが今回「櫛田さんは小学生からシニア世代まで指導経験があって、海外のハンドボールにも触れたことあるから、全国のU12世代の指導者仲間に講師を」と声をかけてくださった。半年以上前のことである。研修会前から何度も打ち合わせを重ねて、何度も何度もこまめに連絡を下さった。そしたらハマちゃんが「俺も研修会参加するっす」と教えてくれた。

親子でハンドボールの研修会ってなんか最高やなって思いながら講師をさせて貰った。濱野ファミリーな今回の指導者研修会のお話。