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ドイツハンドボールチャレンジツアー2期生|オンラインコーチング実施レポート

[ ドイツハンドボールチャレンジツアーパートナーハンドボールスクール日々講師 ]

この秋にドイツハンドボールチャレンジツアー(以下、GHCT)の2期生に向けて、オンラインコーチングを2回実施した。今回は僕が担当している「ハンドボール」のパートにフォーカスし、その様子を少しだけ紹介させて貰おうと思う。

今回のオンラインコーチングはGHCT主催者の牟田さんが企画した2期生向けのサポートプログラムの一環。普段は全国各地でそれぞれの場所で活動している彼らにとって直接顔を合わせてハンドボールをする機会は年に数回しかない。ハンドボールの競技面だけでなく、将来を見据えた学びの場としてオンラインでのワークショップを定期的かつ継続的に行っている。

【10/26 オンラインコーチング day1 ~8月トライアウト・フィードバック編~】

1回目は8月に行われたトライアウト時の高校生とのテストゲームのフィードバックがメイン。8月のトライアウトでは、攻守にわたってPVとの2on2をテーマにしていた。高校生とのテストゲームの中で「PVを絡めた2on2の攻守がどう表現されていたのか?」という部分に着目してフィードバックを行った。事前に作成した編集動画を画面共有し試合映像を見ながら、プレーを一つひとつ止めて解説した。

「なぜそのプレーを選んだのか」という思考の部分

攻撃では「DFの外から外を攻める」(2人のディフェンスの間にPVを配置し、マークを入れ替えることで2on2が2on1に変化する)、守備では「V1/2×2」(PVとバックプレーヤーの2on2に対して、2人で連動して守るイメージ)をキーワードに設定。これらを軸に、具体的なシーンを用いてフィードバックを行った。

単に「良い・悪い」を伝えるのではなく、2期生がその瞬間にどんなことを考えてプレーしていたのか、他にどんな選択肢があったのかを丁寧に聴いていった。一人の考えを全員で共有しながら進めることで、それぞれの思考や視点を知る時間にもなる。実際にドイツに行った時の立ち戻る場所を作っていく訳である。

8月のトライアウトで一緒にハンドボールをしていることもあって画面越しに映像を共有しながら、それぞれが考えていたことを話しながら(聴きながら)進めることで、自然と自分たちの立ち戻る場所ができてくる。プレーそのもの以上に「なぜその判断をしたのか」という思考を言語化し、共有する習慣をつけていくことが大切かなと思う。

【11/30 オンラインコーチング day2 ~2期生からの近況シェア&質問に答える編~ 】

2回目は、牟田さんと相談して2期生からの質問に対して答えていくことをメインに進めていった。

実は当初オンラインコーチングのday2はフィジカル的な部分への指導も選択肢にあった。8月のトライアウトの際にボールトレーニングをメインにメニューを組んでいたこともあってフィジカルに関して共通理解できる内容がまだ無い状態である。ドイツに行く、ドイツ人と闘うには絶対的にフィジカルは必要な部分ではある。

「だからこそフィジカル的な部分へは直接指導をしてから、フィジカルパートのオンラインコーチングをした方が良いのでは?」いう結論に至った。
「であれば、前回のセッションで動画でのフィードバックを行ったので、それを踏まえて今度は彼からからのアウトプットをメインに進めましょう」

こんな感じで牟田さんは常に子どもたちにとって何が最良、最善かを常に考えている。

この流れを汲んで2期生たちは自分の近況を伝えてくれたり、事前にプレー動画を作成して質問してくれた。

「その時にどんな事を考えてプレーしていたのか?」
「映像を見ると他にどんな選択肢があったのか?」

一方的に答えを伝えるってことはなくて、2期生からの問いに質問返ししていくことが殆どだった。多くの場合は自分で最良の選択にいきつく。気づいて無さそう、理解できていなさそうな時には「こういう選択肢もあったかもね」と添える程度だった。

仲間のプレーをみんなで動画で見ながら、仲間と僕とのやりとりをみんなが聴いてくれている。そのやり取りの途中、自分たちで「みんなはどう感じる?」とか「俺ならこうするわ」とかじゃんじゃん意見が出てくるのが彼らの特長。

一方的に答えを貰うのではなく、自分はこう考えた、だから次はこうするっていう思考回路が良いなと思った。

【その他の講義とこれから】
僕の担当はあくまでもハンドボールとそこにつながるフィジカルの部分のみである。その他にも各分野の専門家による講義を牟田さんが考えていて競技の枠を超えた学びの機会が定期的に設けられている。

・心構え
・語学
・スポンサー獲得

この内容って、僕がホンダを辞めてドイツに行く30歳前後、「ハンドボールを生業にする」って決断してから初めて意識したり、勉強した内容である。

オンラインという形を活かし全国どこからでも参加できる環境の中で、「海外に挑戦するとはどういうことか?」「競技者として、そして一人の人として何を準備していくのか?」を考えるプログラムになっていると感じる。

2回のオンラインコーチングを通して、2期生の現在地を少し知ることができた。映像を通じた振り返りや対話を重ねる時間は、今後も大切にしていきたいと思う。今度は2026年1月にドイツへ行く前の直前キャンプ。久しぶりに顔を合わせて彼らとハンドボールができる機会を今から楽しみにしている。

まだまだ手探り状態で関わらせてもらっているこのGHCTというプロジェクト。民間の力で、ハンドボールの本場ドイツに挑戦できる。中学生の段階で、世界との距離感をもてる。日本人としてどう生き残るか、闘うかを体感できる。凄いことだと思う。

僕にできることは微力ではあるが、これからもこのプロジェクトのお手伝いをさせて貰えたらと思う。