ブログ&ニュース ( 2022~ 中部大学 )

2023東海学生秋季リーグ戦 全勝優勝

[ 2022~ 中部大学 ]


(Photo by nonoさん)

9/2~10/1までの1ヶ月は東海学生秋季リーグ戦を戦っていた。あっという間の1ヶ月だった。結果は9戦全勝で優勝する事ができた。春季リーグ戦に続いての全勝優勝になる。

一口に全勝優勝と言っても簡単なものでは無かった。

8月の西日本インカレを準優勝で終えチームは1週間のオフ。帰省中に国体選手として地元の国体チームにエントリーする学生も何名かいた。国体エントリーの学生は国体ブロック予選を終えてからチームに合流。

オフ明けにチーム全員が揃うのを待って延長戦で敗れた大阪体育大学との西日本インカレ決勝戦の映像を観た。試合中にコートの中で感じた事、ベンチからの景色、応援スタンドから見えるコートの中、それぞれがあの決勝戦で感じた事をテーブルに乗せた。52名の部員がいれば52通りの感じ方がある。

最大11点リードを吐き出して勝ち切れなかった西日本インカレの決勝戦。先ずは、トコトン悔しい想いと向き合う。そこからの再スタートだった。

そうこうしているとあっと言う間に8月が終わり9月が始まった。そして秋季リーグ戦が開幕した。ベンチ入り16名はほぼ毎試合入れ替えながらの総力戦だった。苦しい試合の連続だった。

開幕から6戦のチーム状況を許す範囲で触れておく。

4年生は将来への準備(JHLチームへの練習参加、就職試験、病院実習など)をしながらの秋季リーグ戦。チームのことも大切だし、自分の人生のことも大切。4年生にとっては学生最後のリーグ戦、何とかバランスを取りながら頑張り抜いてくれた。

秋季リーグ戦の序盤では、作取監督とも相談の上で、開幕後の第2週、第3週とそれぞれ新しい攻撃の展開を導入した。実は春季リーグ戦の期間はリーグ戦中に戦術的に新しいもの増やすことは一切しなかった。自分たちのやり慣れたハンドボールで勝負する事を優先した。

秋季リーグ戦の中盤。攻守の要の3年生2名(中島&小林)のコンディションが万全では無かった。本人、メディカルスタッフとも相談の上で、出場を見送ったり、プレータイムの制限をしたり、何とかやりくりして毎試合乗りきっていた。

そんな中で出場機会を得たフレッシュな選手が緊張感がある中でも、高い集中力を持って力を出し切ってくれた。


(Photo by nonoさん)

9/2~17までの期間で毎週末2試合ずつの6試合。この時点で6戦全勝。

中部大学 48(24-7 24-11)18 愛知淑徳大学
中部大学 39(20-11 19-6)17 愛知産業大学
中部大学 38(21-9 17-6)15 岐阜大学
中部大学 30(15-11 15-11)22 岐阜聖徳学園大学
中部大学 33(18-8 15-9)17 朝日大学
中部大学 34(20-8 14-9)17 愛知教育大学

中部大と同様に名城大、中京大、大同大もこの時点で6戦全勝。翌週9/24から全勝対決が始まる。

9/24の大同大学戦に向けて、夏休みの最終日9/20はJHLのチャンピオンチームの豊田合成ブルーファルコンとのテストマッチ。日本の頂点に何とか食らいつく学生たち。大同大学戦に向けても、長期的視野に立っても学生たちには素晴らしい機会になった。

このテストマッチの当日に作取監督、幹部(主将、副将)を交えて、ゲームプラン、選手交代、タイムアウト、ハーフタイムについてのミーティングを行った。ラスト3連戦、そしてインカレを見据えてである。大一番を直前にして、勇気を持って変化させていく事を選んだ。早速、テストマッチの中で新たな挑戦が始まった。

長い夏休みも終わって、テストマッチの翌日9/21からは秋学期が開始。これまでは日中に練習ができていたが、授業が開始して練習は基本点に夕方以降。9/24から勝負の全勝対決開幕である。

対戦相手の分析をして、傾向を把握して、対応策を練る。対応策を表現する為の練習をする。自分たちのやるべき事を徹底しながら、対戦相手の事を頭に入れての実践練習を経て、試合本番を迎える。

全勝対決の一発目。大同大戦、前半の5点リードを追いつかれ、逆転を許した。西日本インカレの決勝戦が学生たちの頭に浮かんでいただろう。事実、試合後に多くの学生たちがその事を口にしていた。しかし、今回は逆転をされた後が逞しかった。逆転されても懸命に守り抜き、前を狙い続けて再逆転に成功。ラスト4秒でのエース中島の決勝ゴール。中島の咆哮。歓喜。

東海学生秋季リーグ戦の最終週は静岡に移動して、名城大、中京大との連戦。どちらの試合もお互いに手の内を知り尽くした相手。2試合ともチーム一丸となって戦い抜いて厳しい2連戦を制することが出来た。これで9戦全勝。完全優勝、完成である。

中部大学 31(16-11 15-19)30 大同大学
中部大学 32(17-13 15-14)27 名城大学
中部大学 33(19-14 14-16)30 中京大学

自分たちのやるべき事を徹底し、やり慣れた事で勝負して全勝優勝した春季リーグ戦。自分たちのベースを大切にしながら、微調整、変化を繰り返し、挑戦し続けて全勝優勝した秋季リーグ戦。それぞれどちらも価値がある。

因みに春季リーグ戦、秋季リーグ戦ともに優勝できたのは2005年以来とのことだ。

さあ、いよいよインカレまでラスト一ヶ月。勝って兜の緒を締めよ。ラストスパート。


(Photo by nonoさん)

作取監督の後に胴上げしてもらった。

左腕坊主、宙に舞う。最高。



西日本インカレ2023 準優勝

[ 2022~ 中部大学 ]

8/8~13は西日本インカレだった。結果は準優勝。今このブログを書いているのが8/15なので48時間前くらい前は大阪体育大学との決勝戦の真っ最中だった。たった二日前のことが、遥か昔に感じる。

予選リーグは龍谷大、京都大、京都産業大との3連戦だった。中部大以外の3チームは全て京都の大学っていう面白い組み合わせやった。

【予選リーグ】
8/8 中部大 39-25 龍谷大
8/9 中部大 41-16 京都大
8/10 中部大 29-14 京都産業大

試合を重ねるごとにDFも良くなり、結果も内容にも拘って予選ラウンドを1位通過することができた。この時点でインカレ出場権を獲得。登録選手20名全員が予選リーグに出場し、いい手応えを感じながら決勝トーナメントに駒を進めることができた。


8/11 中部大 44(19-19 15-15 4-2 6-0)36 福岡大

準々決勝の相手は福岡大。今の中部大学の学生たちは、学生曰く、西日本インカレ、そしてインカレとトーナメントで勝利した経験がないらしい。こちらが思っている以上にその事を気にしている様子だった。「僕らトーナメントで勝てた事ないんすよ。マジでここが壁っす。」

そんな背景もあっての福岡大戦。前半から一進一退の攻防が続き、なかなか主導権を握ることができない。予選リーグで手応えをつかんでいたDF陣だったが、福岡大OF相手に悪戦苦闘。後半ギリギリのところで同点ゴールをねじ込み延長戦へ突入。延長に入って一気に流れが中部大へ。

延長戦に入る前、後半が終わったタイミングでも学生たちは割と落ち着いていた。この状況下(延長戦)への準備は事前にしていたこともあって「これやったぞ。延長戦やったで。」と口にしていた事をよく覚えている。学生たちは自分たちの手で重い扉をこじ開けた瞬間だった。


8/12 中部大 38(19-15 19-19)34 関西学院大

準決勝の相手は関西学院大。指揮官は銘苅淳。そうあのメカルアツシである。銘苅さんがコーチングしているチームと公式戦で対戦するのは、三重バイオレットアイリスvsオムロンで戦った時以来かな。大会前からお互いに順当に行けばこのタイミングでの対戦になりそうだったので、実は西日本インカレ前から個人的にはかなり楽しみにしていた。

軸になる戦術、そこからの枝分かれと再現性の高い攻撃を展開してくるチームだった。前半から関西学院大の再現性の高い攻撃の意図を読み、ハードに接触して守り抜く中部大DF陣。前半を終えて19-15の4点リードでハーフタイムへ。

後半も高い集中力を保ち徐々にリードを広げる。後半ラスト13分弱のところで関西学院大は6:0DFから4:2DFへシステムチェンジ。6対6での攻撃と7対6での攻撃をミックスさせながら、関西学院大の追撃を交わして何とか交わして勝利する事ができた。念願の決勝戦へ。


8/13 中部大 34(18-10 13-21 1-4 2-5)40 大阪体育大

いよいよ決勝戦。大一番の相手は大阪体育大。中部大にとっては平成26年以来、10年ぶりの決勝戦。その時の相手も大阪体育大とのこと。中部大の学生の多くは人生で初めての決勝戦とのことだった。

決勝戦、最高の立ち上がり6-1。大阪体育大のタイムアウト。その後、6-3と少し追い上げられるが中部大は6:0DFで相手の攻撃を封じ、18-10の8点リードで前半を終えた。ハーフタイムでも緩んだ雰囲気はなく。「絶対に受けに回らずに速攻はいつも通り押していこう。」「バックチェック、DFを最後までやり切ろう」と声を掛け合っていた。

後半開始。大阪体育大は前半の中盤以降から6:0DFから5:1DFそして3:2:1DFとアグレッシブなDFシステムに変更。前半はスペースは有効に使って再現性のある攻撃を展開していた中部大だったが、徐々に攻撃のリズムが悪くなる。得点は取れているが、再現性がない攻撃が続き、少しずつシュートに至らないテクニックミスが出始める。そこから一気に大阪体育大は速い展開での得点を重ね、徐々に点差が詰まっていく。DFでも前に出たスペースを裏からつかれて、裏が気になって下がったところを上から打ち込まれ、後手後手に回る。苦しい展開が続く。

そしてとうとう、大阪体育大に追いつかれ、そのまま逆転を許す。30-31。1点ビハインド。絶体絶命のピンチ。ここで何とか同点ゴールをねじ込んで延長戦に突入。準々決勝に続いての今大会2度目の延長戦。延長戦前の雰囲気は悪くない。「振り出しに戻っただけだ」「やってきた事を出し切って優勝しよう」と声を掛け合う学生たち。

延長戦。大阪体育大の勢いは止まらない。最大11点のリードを追いつかれ、逆転を許し、ギリギリのところで再び追いつき延長戦へ。延長戦では大阪体育大の勢いに押されて防戦一方。ノーマークシュートのチャンスも悉く止められ万事休す。

タイムアップの笛の直後から泣き崩れる者。声を失う者。現実を真正面から受け止める者。

勝負の世界は厳しい。本当に厳しい。

大阪体育大の粘り強さ、勢いは本当に素晴らしかった。大阪体育大の皆さん、優勝おめでとうございます。

さてさて、今回の西日本インカレで感じた事をいくつか。

今回、中部大は試合当日に対戦相手のミーティング。そして試合。宿舎に戻ってその日の試合を振り返るミーティングという流れで大会を進めた。分析班やスタッフはこの流れで映像分析をしてミーティングの準備をして、試合に出ている学生たちは栄誉補給、睡眠など可能な限りでのリカバリーを徹底して6日間を乗り切った。コートに立つ選手が少しでもいい状態でプレーできるように、試合に出ることができない学生たちも全身全霊で大会登録の20名をサポートしてくれた。こういうのって中々出来ることじゃない。本当にありがとう。

例年、西日本インカレは準々決勝、準決勝と1日に2試合が行われて、翌日に決勝戦をこなす。って日程だった。今回は準々決勝、準決勝、決勝と1日1試合ずつの日程だった。ハンドボールのゲームのクオリティーは1日2試合より、1日1試合の方が遥かに高いと感じる。翌日の対戦相手への戦術的な準備、学生のコンディショニング、プレーヤーズセンタード、或いは傷害予防の観点からも1日1試合の方がいいと思う。

最後に今回の西日本インカレの事務局長は作取監督。事前準備はもちろん(台風7号の影響で本当にギリギリまで)、大会中は朝一で会場入りして、中部大の試合を終えても会場に最後まで残って大会運営と指揮官の二足のわらじ。それでも学生たちを10年ぶりの決勝戦まで連れて行ってくれた。学生たちにはそんな事は何も言わずに、いつも漢気の指揮官。学生たちもちゃんと分かっていると思う。ビックボス作取監督。ほんまにおつかれさま。少しゆっくり休んでくださいな。

西日本インカレ、中部大学ハンドボール部に関わった全てみなさん本当にありがとうございました。

チームは8/14~20まで一週間オフ。とは言え、国体ブロック大会に参加する学生もいるし、一律全員完全に休養とは行かないけど、一度心も体も休めて9/2開幕の東海学生秋季リーグ、11月のインカレに向けていい準備していこう。



圓光大学へ

[ 2022~ 中部大学日々 ]

日本ではインターハイ、PSGの日本ツアーなどで盛り上がる7月終盤&8月上旬。中部大学ハンドボール部は7/29~8/1、3泊4日で韓国遠征。今回は圓光大学に足を運んできた。

個人的には1999年、大学4年生時の定期戦(中部大学と圓光大学との)以来の圓光大学だった。

今回初めて日本を出た学生もいる。いつもと違う環境でも普段通りマイペースでやること。普段通り出来ない中で変化を受け入れて対応すること。矛盾しているようやけど、どっちも大切。

基本的に午前は合同練習、午後からテストマッチって流れ。

午前の合同練習では普段通り、自分のプレーが決まって嬉しそうにしている姿。普段とは違うプレーを体験して「おおっ、そうきたか」ってこれまたいい表情でプレーする姿。いきいきした表情でハンドボールする姿を観るのは嬉しいね。

午後からのテストマッチ。試合終盤は親善的な雰囲気はゼロ。特に終盤でもこちらがリードしている時は尚更。お互いにバキバキの状態。

威嚇射撃さながらのGKの顔面周辺へのシュート、あわよくばレフリーを欺こうとするオーバージェスチャー、まじかよみたいなレフリーの笛、何でやねんみたいなタイミングでの退場の判定。

当然、中部大学の学生たちも熱くなる。ヒートアップ。いいねぇ。いいねぇ。こう言う経験するために来たわけよ。綺麗事だけじゃ無いんだぜ。どんな状況でも、熱く、冷静に。そしてチーム全員で闘い抜く。

そして試合が終わればノーサイド。両チームの学生が一緒の席についての食事会。みんなスマフォ片手に訳しながらワイワイやっていた。こう言うのも最高。

今回、嬉しい再会の連続やった。

圓光大学のチョ・ホテキ監督(写真左から2番目)は同級生。1999年の定期戦の時のキャプテンだった。その後は韓国のトップリーグでプレーしていた。もしかしたらホンダ時代の韓国遠征で対戦したような気もする。

コーチはイ・ジェウさん(写真中央)。長年にわたり韓国代表として活躍、世界選手権やオリンピックに何度も出場している。大同特殊鋼フェニックスでも活躍していた。何度か対戦したけど、フェイントの切れ味エグすぎた。

みんな大好き富田さん(写真左)も今回ゲストコーチとして参加してくれた。昨シーズンまでトヨタ車体ブレイブキングスのコーチ。元中部大学ハンドボール部監督。イ・ジェウさんとは大同特殊鋼時代にチームメイト。

西日本インカレ開幕まであと一週間。いよいよ。



ルービックキューブ

[ 2022~ 中部大学日々 ]

気がついたら前回のブログから1ヶ月間が空いていた。このブログの内容はどうしてもハンドボールが中心になるので、少しだけ担当講義の話をしてみようか。

今週(ブログの書いているのは2023/07/22)で2023年度春学期の担当講義15週(全90コマ)を無事終えることができた。

スポーツC(ハンドボール)の終盤には4チーム総当りのリーグ戦を実施。試合時間は6分間なのでリーグ戦は基本的に1日で完結する。レフリー、得点板、勝敗表の作成も学生が手分けして行なっている。中学、高校でハンドボール経験のある学生はごく僅か。殆どの学生がハンドボール未経験。それでも白熱したリーグ戦を安全に楽しんでくれていた。

健康科学は、実技10回&講義5回。実技では自分に合った形でスポーツを楽しんで貰うこと、体力測定や形態測定を通して自分の健康状態の現在地を知ってもらう事。講義では健康(身体的、精神的、社会的)について理解を深めてもらって、自分の近未来(30歳、25歳、大学卒業時、1年生終了時など)にどう在りたいを考えてもらった。その上で数名で話し合って貰った。少しだけ中部大学OBの46歳男性の実体験を聞いて貰いながらグループワークでの意見交換を織り交ぜた。

今回は全学対象の公開授業もあったし、1年目の去年とは違ってこれまた刺激的な春学期やった。見学者の方から自分の視点には無かった感想も頂けた。春学期に受講してくれた学生たちからの感想も含めて秋学期に活かしていきたい。

ハンドボール部の方は(結局、ハンドボールの話になるんかい)はU21男子世界選手権を終えた中島もチームに戻ってきて、8月8日に開幕する西日本インカレに向けて準備を進めている真っ最中である。

時系列で少しだけ7月の活動を振り返ってみる。

7/1,2の週末は東海学連チーム&鹿児島選抜(JHLOBの藤田さんや今井さんがいる)が中部大学に集結してのテストマッチ。僕は中部大AとBを行き来しながら学生たちの様子を見守っていた。

7/7と7/11の二日間、OBでもある富田さん(この春までトヨタ車体コーチ)がゲストコーチに来てくれた。DFをメインテーマに指導してもらった。あっという間の二日間やったなぁ。DFの全体像、個人的な勘所、どっちも面白かった。

7/15は富山、三重、明星大、中部大A。7/16は岐阜、三重、明星大、中部大学A &B。国体チームや大学チームが中部大学に集結。両日共に良いテストマッチになった。国体チームと自チームを行き来しながら頑張っている中部大の学生が何名かいた。7/15,16のテストマッチを終えて、一路滋賀へ。

7/17は高校生の近畿大会を視察。近畿大会の視察を終え、春日井に戻って高校生と中部大1年生との練習試合。こまめに給水タイムを設けながらの試合進行。この時期はインターハイ前の高校生が遠路遥々足を運んでくれる。先週は山梨から、今週は大阪から。それにしても近頃の高校生はホンマに上手やなぁ。体育館が灼熱過ぎる。

今まさに学生たちはレポートや期末試験の日々。本当に大変やと思う。それでも西日本インカレは近づいている。当たり前なんだけど、勉強とスポーツは繋がっている。文と武は一体である。文武不岐。

7/20,21は森さん(アルティメットの元世界チャンピオン)がチームの様子を見に来てくれた。コンフォートゾーンを一歩抜け出して、フレアゾーンへ。居心地の良いところにずっと居ても成長はない。

何とか一面だけ揃えたルービックキューブ。次に二面、三面を揃えに行くにはどうするのか?一度必死で揃えた一面を崩さないと二面、三面が揃う事はない。

二面、三面揃えることを狙いにいった結果、元々揃っていた一面が崩れたままになるかもしれない。勿論、そのリスクはある。時期を考える必要はある。

慎重かつ大胆に、勇気を持って、リスクを取って、チャレンジしていこう。



第2回 Cリーグ ~フルゲーム&リーグ戦の意味~

[ 2022~ 中部大学 ]


6月7日~20日まで第2回のCリーグ(部内リーグ)を実施した。今回は1~4年生までを可能な限り実力拮抗状態になるよう4チームに分けて、総当たり1周のリーグ戦。その後にリーグ戦上位2チーム同士での決勝戦。

公式戦同様にユニフォームを着て試合をする。会場設営、レフリー、オフィシャル、モップなどは自分たちで行う。交代はもちろん、ゲームプランを考えたり、タイムアウトや戦術変更なども、すべて自分たちで行う。ベンチにはコーチングスタッフはいない。

西日本インカレのメンバー選考も兼ねているので、ゴリゴリのバチバチの熱いプレーの連発だった。


そして、今回も作取監督の粋な計らいでMVP、ベスト7、ベストディフェンダー、ベストレフリーなど、個人賞も準備されている。こんなの燃えるやん。燃えたぎるやん。

チームA(1位通過)vsチームB(2位通過)のファイナルは前半を終えて13-13の同点。最後までどちらも一歩も譲らない大接戦を1点差で制したチームBの優勝で幕を閉じた。2位通過のBチームの逆転優勝。

チームA 30(13-13 17-18)31 チームB

自分のプレーに必死になっている1,2年生もいる(それでいいと思う)。少し余裕が出てきて、自分のこと集中しつつ両隣をフォローしながらプレーする3,4年生(中には、自分のアピールに徹する3,4年生もいる。それはそれでいいと思う)。

指揮官的な視点を持って、2~3手先まで読んで全体を統率しながらプレーしている上級生もいる。試合が終わってから「あの時って何をやろうとしていたの?」とか「何を考えていたの?」とか質問すると自分の言葉で教えてくれる。

なるほど、将来「指導者になるのも面白そうや」とか思いながら聴かせてもらっている。

言うまでもないが、細かな技術練習、部分練習、フィジカルトレーニングなども重要。

フルゲームにしている意味。30分前後半のフルゲームだからこそ得られるものがある。勝敗の行方がラスト5分きっても分からない試合。その中で勝敗の責任を担いながらコートに立つ。喜びを爆発させたり、励ましたり、時には不甲斐ない自分やチームメイトのプレーに憤ったり、怒りをぶつけたり、弱気な自分が現れたり、色々。

この世代で勝敗の行方が見えない試合を年間何試合できているか?そして何試合、そのコートに立ってプレーできているか?公式戦や国際試合でその経験を積めるに越したことは無いが、現実的にはまだそうでは無い。フルゲームだからこそできる経験。

リーグ戦にしている意味。1試合だけではなく、勝って負けても次の試合への準備がある。一定期間戦うので、体調管理や、相手チームの研究、自チームの修正なども必要になってくる。リーグ戦を通して、いいコンディションを保ち、再現性を持って良いプレーを数多くできるか?こういうのはリーグ戦だからこそできる経験。

世界を見渡せば、同世代の選手たちは生活をかけて、こういう経験(フルゲームやリーグ戦)を年間通してやっている。クラブレベルでも、ナショナルチームレベルでも。

Cリーグの決勝戦前にはちゅとらも駆けつけてくれたのだ。

というような第2回Cリーグやった。



東海学生ハンドボール選手権大会 2023

[ 2022~ 中部大学日々 ]


先週末6月17日、18日は東海学生ハンドボール選手権大会が開催された。コロナもあって数年ぶりの開催とのこと。

【東海学生ハンドボール選手権大会】

【この大会の特徴】
・各チームから複数チームのエントリーが可能
・1日日に5チームによる1次リーグ戦が5組(A組〜E組まで)
・2日目に5チームによる2次リーグ戦が5組(1位リーグ〜5位リーグまで)
・試合時間は25分

ってことで、中部大学は1.2年生の混成チームを2チーム作ってエントリーした。僕は中部大Bを担当。

6月17日の1次リーグはB組、試合会場は大同大学。

09:30~ 中部大B 14-13 大同大A
10:50~ 中部大B 19-5 名工大
12:35~ 中部大B 14-12 愛教大A
14:20~ 中部大B 25-9 東学大

1試合目、3試合目はずっと追いかける展開だったけど、粘って粘って逆転に成功。なんとか4戦全勝でB組を1位通過。

公式戦に出場すること自体が初めての学生も多数。ほぼぶっつけ本番のメンバー構成だったけど、プレーしながら自分たちで微調整して合わせていくのを楽しんでいた。ギリギリの展開の中で勝利できると自信に繋がる。みんな、いい顔でハンドボールしていたな。

6月18日の1位リーグの試合会場は中部大学メインアリーナ。帰ってきたぜ、ホームに。

09:30~ 中部大B 4-15 大同大C
11:25~ 中部大B 15-10 中京大A
13:10~ 中部大B 14-15 中京大B
14:55~ 中部大B 20-16 名城大A

初戦の大同大Cには手も足も出なくてフルボッコにされた。この後が大事。このチームのキャプテン平野を中心にファイティングポーズを取り直して、次戦に勝利。3試合目はリード保って終盤を迎えたが、最後にサヨナラゴールを叩き込まれて悔しい敗戦。ヒリヒリした展開でコートに立ち、そんな中でシュートを決めたり、外したりする。喜び、悔しさ、憤り、そんな中でしか経験できないことがある。

この時点で3戦1勝2敗。

4試合目が始まる前に、4戦全勝で大同大Cの1位が確定。ってことで、ラストの名城大A戦に勝利すれば2勝2敗で2位の可能性が出てきた。

急造メンバーでの8試合目。このメンバーでやるのもラスト。

最後の名城大A戦に向けて、自分たちでミーティングをしてゲームプランを確認していた。どんな状況下でも、目の前のことに集中して、最善の準備をする。こういうの本当に大切。

ラストマッチは序盤から得点の取り合いが続いた。ノーガードの殴り合い。デンプシーロール(なんのこっちゃ)。DFが修正出来ないまま試合は進んだが、最後の最後まで得点を奪い続けて4点差で勝利。終わってみれば1位リーグは4戦2勝2敗(2位)。

課題も収穫もあった2日間。

試合時間から逆算して、どのタイミングで栄養補給して、どのタイミングでW-upをどれくらい入れるか?ある程度を事前に計画を立てて、自分たちでその場で微調整しながら8試合を戦っていた。タイムテーブルを見ても分かるが、両日ともにちゃんとした昼食をとるのが難しいスケジュールだった。当日の朝食や夕食、睡眠時間(就寝時間)、そこまで予め考えて、25分×8本の試合に集中していく。

試合なので、徹底的に勝利は追求する。準備を含めて、自分たちで何をどれくらいできるのか?(何ができないのか?)を見守りながら、ベンチに入っていた。1年生のマネージャーもドキドキしながら、ベンチに入ってスコアを一生懸命とっていた。

勝敗、成長、感情、性格、影響ってのは「ゴール系団体ボールゲーム」の醍醐味だと思う。

勝利を徹底的に追求する。その為には、お互いの性格や感情を共有して、お互いに影響を与えながらコミニュケーションをとる。

コミニュケーションって言うのは、言語だけではない、目線、ジェスチャー、身振り手振り、感情、使えるものを総動員して、自分の意図や意志を伝える。相手の意図や意志を感じ取る。

そうすることで、成功する可能性を高まる。再現性のある成功が増えることで勝利は近づく。プロセスを大切にして勝利を追及することで、チームとしても個人としても成長していく。

と僕は思っている。

今回は1.2年生が試合に集中できるように3.4年生がサポート役に徹してくれていた。試合のオフィシャル、モップ、レフリー、写真&動画撮影など、もちろんプレーで気がついたことはコートサイドや試合の合間にアドバイスをしてくれていた。

いろんな意味でスポーツ、試合、大会というのは個人やチームを成長させてくれる。



平日は中部大学春日丘高校、週末は啓新高校と ~Pull &Push~

[ 2022~ 中部大学ハンドボールスクール日々 ]


先週は高校生チームと一緒に練習する機会が2度あった。6/8は併設校の中部大学春日丘高校が平日にも関わらず、足を運んでくれた。

この日は中部大学1~4年生&春日丘高校1~3年生で総勢約90名。

中部大学4チーム、春日丘2チーム、合計6チーム作ってハーフコートでの6on6。オールコートでの6on6。最後にミニゲーム。どちらのチームの学生たちもみんな頑張っていた。


中部大学には春日丘高校出身の学生が多い。

こうやって母校と一緒に練習ができるとやっぱり嬉しいよね。お互いに励みになる。

平日でも、こういう機会を定期的に作っていけるとええなぁ。春日丘高校のみんな東海大会頑張ってね。

兄弟チーム同士、切磋琢磨&協力して学内、そして春日井市のスポーツシーンを盛り上げていこう。


週末6/12には福井から啓新高校がきてくれた。

この日は中部大学1年生と合同練習。午前90分、午後120分の2セッション。

ピヴォットを絡めた2on2、Noピヴォットでの3on3など数的同数の攻守。ピヴォットを絡めた3on2、Noピヴォットでの3on2など数的優位/不利の攻守。

高校生と大学生をミックスして4グループに分けて数的同数、数的優位/不利のスモールゲームをメインに進めていった。幾つかのスモールゲームの後に大学生vs高校生での20分ゲーム。

最後は同じポジションで集まって10分間の意見交換タイム。大学生にとっても学びの一日。


ゴールキーパーグループで意見交換中。

狙い(テーマ)は同じでも、少しずつ設定を変えて常に新しい刺激を入れる。同じことの繰り返しにならないようにしつつ、色んな状況に対応できるように引き出しを増やしていく。そうする事で、少しずつ再現性が出てくる。

学生たちが、自らの判断で挑戦して、失敗して、次に繋げようとしている時は、黙って見守る。気づけていなさそう時は、問いかける。少しできるようになってきたら、また次の状況をぶつける。

Pull & Push。

話は変わって、午前中のセッションが終わってからコーチングに興味がある学生に個人的に提案してみた。

「15分くらいウォーミングアップやってみる?散らかったらフォローするから。どう?」
「え〜、いいんすか?どうしよっかなぁ。でも、やってみていたいです!!!」
「OK。ええよ〜。」

こんな感じのやり取りを経て、お昼休みの間に自分でメニューを考えて、道具を準備して、進行してくれた。同級生たちも意図を理解して協力してくれていた。


「どうやった?やってみて。」
「説明が難しかったっす。自分としては20~30点くらいっす。」

学生の間に色んな経験をして、将来の準備に繋がるとええなぁと思う。


啓新高校の3年生にとってはこの日の合同練習が最後の活動になるとのことだった。顧問の先生からその事を事前に教えてもらっていた。大学生のみんなにもその事を伝えた上で午前、午後と一緒に練習をした。最後の20分ゲームを終えて、両チーム一緒に記念撮影。

高校生にとっても、大学生にとっても、お互いを高め合う機会になったのであれば嬉しい。


そうそう練習前の一コマ。

「くっしーさん、覚えてますか?」
「おおお〜〜、覚えてるでぇ。北電Jrでやってたやんなぁ〜〜。」

って声を掛けてきてくれた啓新高校のキャプテン。って事で、全体練習が終わってから記念の1枚。

当時は小学校低学年やったのに、今は高校3年生でキャプテンとしてチームを纏めていた。いや〜、嬉しい再会やった。



全勝優勝 「勝って兜の緒を締めよ」

[ 2022~ 中部大学未分類 ]


東海学生ハンドボールリーグ春季リーグ戦(1部)の全日程が無事終了した。

中部大学は9戦全勝で優勝することができた。2018年秋季リーグ戦以来の優勝とのことだ。これで35回目。やっと漢・作取監督を胴上げすることができた。



【動画・前編 2023東海学生ハンドボール春季リーグ戦 中部大学ハンドボール部第1~8戦までの軌跡】

引き分け以上で自力優勝が確定する名城大学戦、前半立ち上がりから鼻息の荒い学生たち。

そりゃ熱くもなるさ、ホームゲームだし、優勝がかかってるし。DFでは前に詰めると1on1で交わされ、まさか撃ってこないと様子を見ているとロングシュートを撃ち込まれ、取り返しに行ったリスタートではボールロストを繰り返す、大悪循環。

前半15分くらいまではドタバタ。でもみんなちゃんと分かっていた。落ち着いてくるまでは我慢。センター井上の2on2が冴え渡る。井上を中心に再現性のある攻撃で少しずつ反撃開始。

前半ラスト3秒。RW側でのコーナースローから攻撃再開。キャプテン谷前の超ロングシュートが相手ゴールに突き刺さる。しかし前半終了の笛が先。惜しくもノーゴール。ノーゴール判定も筆頭鼻息荒いマンの谷前に笑顔が戻る。なんとか15-17の2点差まで詰め寄って前半終了。

ハーフタイムではいつもの様に、学生たち主体でコートで感じたこと、ベンチから観ていて感じたことを、思い思いに話して情報共有。そのやり取りをスタッフで見守りつつ、作取監督からの量的(シュート確率とか攻撃成功率とかそういうの)なフィードバック。僕からは質的(自分たちのゲームプランに対してやプレー面)なフィードバック。この春季リーグでは自然とこの流れに落ち着いている。

後半立ち上がりに一気に逆転に成功。速攻を出したければ、まず守ること。前半17失点は多すぎる。原点に立ち戻ってハードなDFから速攻で自分たちの流れを取り戻した。その後も緩むことなく、リードを広げて後半は20-11。最終的には35-28で勝利することができた。

中部大学 35(15-17 20-11)28 名城大学

【動画・東海学生スポーツチャンネル / 中部大学vs名城大学】

試合を終えて、両チーム、オフィシャル席、観客席への挨拶を済ませて、みんなで歓喜の円陣。作取監督、キャプテン谷前らの胴上げ。やっぱり最高やね。

新チームがスタートして何が何でもこの春季リーグ戦のタイトルを取ると全員で決めていた。狙って掴み取った優勝だった。じゃあ、いつも狙っておけって話だけど、今回は本当にそんな感じだった。

今回、毎試合のようにベンチ入りメンバーが変わり、全9試合にベンチ入りした学生は僅か5名。チーム内でフェアに競争し、選ばれた16名がベンチに入って全力を尽くす。毎試合、この繰り返しだった。

中部大学ハンドボール部に関わる全てのみんなで掴み取った全勝優勝。本当に嬉しい。応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。

さあ、今度は西日本インカレ。勝って兜の緒を締めよ。しっかりリフレッシュしていいリスタート切ろう。



【動画・後編 2023東海学生ハンドボール春季リーグ戦 中部大学ハンドボール部 第9戦】

【最終順位】
1位:中部大学     9勝0敗
2位:中京大学     8勝1敗
3位:名城大学     7勝2敗
4位:大同大学     6勝3敗
5位:朝日大学     4勝5敗
6位:愛知教育大学   4勝5敗
7位:岐阜聖徳学園大学 4勝5敗
8位:岐阜大学     1勝7敗1分
9位:愛知大学     1勝7敗1分
10位:南山大学     0勝9敗



まだ何も手にしていない。自分たちの手で掴み取ろう。

[ 2022~ 中部大学 ]

4月15日に開幕した東海学生春季ハンドボールリーグ戦もラスト1試合。ここまで開幕して5週間。現在、開幕8戦全勝(勝点16)。5月21日の名城大学戦との一戦を残すのみ。

4月を終えた時点で開幕4連勝。5月5~7日にかけての勝負の3連戦。5日の愛知大学戦、6日の岐阜大学戦を2連勝で切り抜け、開幕6連勝で7日の中京大学戦を迎えた。共に6戦全勝同士の負けられない一戦。

当日は雨模様。ウォーミングアップの時からスリッピーなフロア状態だったが、何とか予定通り試合開始。試合開始から両チームの学生たちはツルツルに滑るフロアで何とか懸命にプレーしていた。ボールを回しをするのが精一杯で、フェイントをかけることすらままならない前半戦だった。前半を終えた時点で14-9の5点リードでハーフタイムへ。

ハーフタイムでは、いつものように学生たちが前半を振り返りつつ、後半に向けての戦い方を再確認している最中に「この試合は一旦中断する」とアナウンスがあった。同じコートで予定されてた5月7日の試合は全て中止になった。

前半の両チームのプレーからも、あのツルツルに滑るフロアの状態で後半をプレーするのは困難だと感じていた。もちろん、どんな環境や状況でもやるからにはベストを尽くすが、怪我や事故になる前に判断してもらえて良かったと思う。

翌日の5月8日の東海学生ハンドボール連盟の理事会で5月13日(土)に0-0の状態から再試合になることが確定。5月9日のチーム練習の際に学生たちに再試合の件を伝えた。

【令和5年度春季リーグ戦(5月7日中止分)の振替について(通知)東海学生ハンドボール連盟HPより】

本来であれば、5月5~7日の3連戦を終えて、5月14日の大同大学戦の1試合にフォーカスして準備をする予定だった。しかし、再試合が確定したことで週のトレーニングプランを変更して、5月13日の中京大学戦(再試合)&5月14日の大同大学戦の2試合の準備をして勝負の2連戦を挑むことになった。

日本リーグ時代に、台風や大雪、あるいは新型コロナで試合開始前に中止という経験は、何度か経験してきた。しかし、一旦始まった試合が中断して、再試合になる経験は僕も初めてだった。

言葉で言うのは、簡単だが一旦始まった試合が途中で中断し、再試合になる。そして万全の状態ではないとは言え、一旦5点リードで前半を終えた試合を0-0からやり直す。ってそんなに簡単なことではない。(それ以上に14-9の5点リードで後半から再開っても難しいかもしれない。)

そんな中で迎えた5月13日の中京大学戦。

お互いに前回のスタートメンバーとは若干違うメンバーがコートに立っていた。そしてお互いに幻に終わった前回の対戦でかなり相手の情報を得ていた。フロアが滑ったとは言え、30分はお違いに一度はがっぷり四つに組み合っているので当然と言えば当然。かなり研究されている感じだった。それでも前半を終えて12-9の3点リードでハーフタイムへ。

3点リードで迎えた後半。開始直後から、中京大学の猛攻を防ぎきれずに一気に追いつかれ、そのまま逆転を許してしまった。一時は3点差を追う展開。苦しい状況の中、キャプテン谷前の連続得点などで何とか持ちこたえ、再び同点に追いついた。その後一進一退の攻防が続いたが、GK境のファインセーブからや速攻などで再逆転に成功。そのまま逃げ切り25-23の2点差で中京大学との激闘を制した。

5月14日の大同大学戦は朝、中部大学に集まってチームミーティング。

中京大学戦から大同大学戦に繋がる修部部分の共有と大同大学の対策を最終確認。最後は作取監督からここまできたら「気力」だと学生たちへの熱いメッセージで闘魂注入。バスで試合会場の南山大学へ移動。

大同大学戦は朝から雨模様。試合会場のエントランスで雨をしのぎながらのウォーミングアップ。フィジカルリーダーの中村&メディカルスタッフを中心に試合への準備を進めていった。

勝負の大同大学戦開始。前半序盤から鬼気迫る形相で学生たちはDFでハードワークし、我先にと速攻へ飛び出していった。前半を終えて17-10の7点リードでハーフタイムへ。

ハーフタイムでも前半、コートで感じたことをそれぞれが口にして、共有していく。それを聴きながら、前半のスコアから量的な傾向。前半のプレーから質的な傾向をスタッフから学生たちにフィードバックし、後半へのゲームプランを最終確認。

後半開始早々に、前日の中京大学戦から獅子奮迅の活躍でチームを引っ張ってきたキャプテン谷前が相手選手と激しい接触。コートに倒れこむ谷前。ベンチからメディカルスタッフがコートに入る。谷前、無念の一時離脱。キャプテンがコートから離れることになった。汗で濡れたコートにモッパーが入る。キャプテン不在の中、コートに残るメンバーが集まり「我慢の時間に今、何をするのか」を確認しあっていた。

「我慢の時間」を前半以上の集中力で凌ぐ。メディカルスタッフの確認のもと、再びコートに戻る谷前。再加速するコート内。最後まで「気力」を振り絞ったプレーの連続。終わってみれば31-19の12点差で勝利することができた。

タイムアップの笛と共に肩を震わせる谷前。そんな谷前を揉みくちゃにするチームメイトたち。

試合前に谷前はこんなことを教えてくれていた。「めっちゃ緊張するっす。僕ら入学してから一度も公式戦で大同大学に勝てたことないんすよっ。だから絶対に勝ちたいっす。」

有言実行。これで開幕8戦全勝。勝点16。

しかし、まだ何かを手にした訳ではい。まだ何も手にしていない。自分たちの手で掴み取ろう。全ては5月21日の名城大学との最終戦で決まる。あと一つ。

今日からまた新しい1週間。これまでと同じ様に、最悪を想定して、目の前の事に集中し最善の準備をしよう。



東海学生春季リーグ戦・開幕4連勝。今週末は勝負の3連戦。

[ 2022~ 中部大学 ]


2023年度が開始して、授業が始まって、4月中旬に春季リーグ戦が開幕したと思ったらもう5月1日。あっという間に4月が終了し5月がスタート。

東海学生春季リーグ戦はここまで4戦全勝で勝点8。内容的には課題は残る部分はあっても、まだベストメンバーが揃わない中で、開幕4連勝は悪くない。

【開幕4戦・試合結果】
中部大学 41(19-14 22-11)25 朝日大学
中部大学 37(20-7 17-11)18 岐阜聖徳学園大学
中部大学 44(21-12 23-10)22 愛知教育大学
中部大学 41(20-5 21-6)11 南山大学

リーグ戦中は基本的に試合を終えてまずは栄養補給を最優先。その後にその日の試合を振り返るミーティング。翌日に試合がない時はミーティング終了後にウエイトトレーニング。次の試合に一番遠いところで、体に刺激(適度な負荷)を入れておく。ゲーム&ウエイトトレーニングの翌日は完全休養。

とは言っても、学生によっては授業、就職活動、アルバイトなどをやり繰りしながらになるのだが。

出場機会がなく、サポートメンバーに回っていた学生は試合をサポートした後にウエイトトレーニングでガッツリ体に刺激を入れて、別のタイミング(試合前日やオフ明け)にゲーム形式の機会を作っている。

フィジカルコンディションと実戦機会をチーム全体で可能な限り調節しながら6週間に渡るリーグ戦をチーム全体で闘っている真っ最中である。

4戦ともベンチ入りメンバーは毎回少しずつ違う。それでもチームとして闘うクオリティを落とさない。これ大事。

今回の春季リーグ戦から試合観戦に制限がなくなったのもあって、試合会場で学生たちの家族や友人たちの姿を見かけるようになった。学内のスポーツ部活の指導者仲間や前年度に授業を受け持っていた学生が試合会場まで足を運んで観にきてくれるのは本当に嬉しい。

少しずつ中部大学の学生や教職員、春日井市の皆さんが、オラが大学のチーム、オラが街のチームって感じで応援に駆けつけくれるようになって行くとええなと思っている。これはハンドボールだけではなく、野球、サッカー、ラグビー、バスケットボールなどなど、色んなスポーツ部の試合をライブで楽しんで貰えるようになっていくとええなぁ。

まだまだ、そこには程遠いけど、一歩ずつ。

今週末は金、土、日と勝負の3連戦。とにかく目の前の試合に集中するのみ。

◎5月5日(金)
会場:稲永スポーツセンター
時間:13:00〜
対戦相手:愛知大学

◎5月6日(土)
会場:中部大学
時間:10:00~
対戦相手:岐阜大学

◎5月7日(日)
会場:中部大学
時間:10:00〜
対戦相手:中京大学

◎5月14日(日)
会場:南山大学
時間:13:00〜
対戦相手:大同大学

◎5月21日(日)
会場:中部大学
時間:14:30〜
対戦相手:名城大学