ブログ&ニュース ( 2022~ 中部大学 )

地球の何処でも成長できる。 ~今しかできないこと&今だからできること~

[ 2022~ 中部大学日々 ]

新年が明けてから気づけば2月も半ば。年末年始の2週間ちょっとのOFFを挟んで1月上旬から活動再開。少し時間的に余裕があるので1月から2月中旬までの活動を振り返ってみよう。

1月は期末テスト期間と重なるので夕方の通常練習はなし。(夕方以降は勉強してください!!!)その代わりに朝練習(ハンドボール)&個人フィジカルメニューという形で強化を進めた。朝練習は授業開始前の7:45~9:00の75分間。個人のフィジカルメニューはウエイトトレーニング、ジャンプや切り返し動作、ランなどのメニュー。フィジカルメニューに関しては試験、授業、アルバイトなど自分のスケジュールに合わせて個人で実施。こんな感じで進めて行った。

この期間のハンドボールのテーマは「速攻」。試合の勝敗を左右する武器になる部分なので、細かい精度までこだわってトレーニング。
特に数的優位での状況判断やラストパス、シュートに重きを置いて短時間高強度の練習を重ねた。

そして1月末からの2月上旬を跨いでの2週間は戦術練習にシフト。
ここは「新チームのベースを作る期間」。個々の特長を活かしつつ、チームとしてどう戦うかを詰めていく。オフェンス&ディフェンスともにチームとしての形を明確にする作業。戦術練習をベースにして、実戦を想定したトレーニングを繰り返した。


(ドイツに渡ったキャプテンの平野)

1月末から3月上旬にかけて、ドイツ、韓国への短期留学やリーグH所属チームへの練習参加など、中部大学を離れて活動する学生が9名いる。実はこうした背景もあってテスト期間が終わってから全員が揃う2週間で新チームでの基盤作りを行なった。


(韓国に渡った斎藤)

キャプテンやDFの軸がチーム離れ、活動場所が分散するリスクはある。しかし通常授業がないこの期間だからこそできる場所、今しかできないことがある。
環境が変われば気づくこともあるし、異なる文化やプレースタイルの中で得られる経験は、必ず成長につながると信じている。

日本を飛び出して、海外に挑戦するもよし、中部大学を飛び出してリーグHに挑戦するもよし、自分たちの拠点の中部大学でじっくりチーム&自分と向き合うもよし、自分の選んだ場所で頑張って地球のどこにいても世界一成長できたって時間と場所にして欲しい。ハンドボールは地球のどこでもできるし、自分次第で地球のどこでも成長できる。

最後にCGamesに関して少しだけ、触れておきたい。この時期の恒例といえば「Cリーグ」。昨年までは、チーム内の全選手がユニフォームを着て、フルゲーム&1~2ヶ月のリーグ戦を経験できるように、中部大学ハンドボール部を3~4チームに分割して部内リーグ戦=Cリーグを実施していた。

メンバー交代、作戦タイム、ミーティング、レフリー、オフィシャルもすべて自分たちで運営
。リーグ戦、フルゲームを通じて試合運びや判断力を鍛える
。競争意識を高め、チームの底上げを図る。勝ち負けはもちろん大事だが、それ以上に「チームをどう動かすか」「自分の強みをどう活かすか」を実戦の中で試す貴重な機会だった。

しかし今年は、海外挑戦やリーグH参加などで9名の学生が不定期にチームを離れる。この状況では固定チームでリーグ戦を回すことが難しい。しかし実戦経験の機会は確保したい。

そこで今年は 「CGames」 という形で、その時点で中部大学にいるメンバーで試合ごとにメンバーをシャッフル。週に1~3回の頻度でフルゲームを回すことにした。 常に新しい組み合わせで試合ができる
。ポジションや役割が変わり適応力が試される
。個人の判断力、即興のコミュニケーション能力が鍛えられる。

先日のCGamesの一コマ。祝日に開催ってこともあったので、実験的に一般公開にしてみた。学生の家族、友人、大切な人が足を運んでくださった。中には県外から足を運んで下さった方もいた。暖房のない極寒のサブアリーナだけど温かい空気感の中で試合を観てもらえて最高や。

観られることで人は成長する。自分、チームと言う商品にどうやって魅力を感じてもらうのか。相手の立場になる。俯瞰。

あと一ヶ月もしないうちに、新一年生が合流し、受け入れでバタバタしていると、あっという間に新学期&春季リーグが開幕する。今のこの時間を大切しよう。



「もう櫛田さんにお腹いっぱいです。からのおかわり。」

[ ~2022 三重バイオレットアイリス2022~ 中部大学パートナーハンドボールスクール講師 ]

1/11(土)は宮崎県延岡市でのハンドボール講習会。正式名称は「令和6年度チームのべおか小中高連携アスリート育成事業」とのこと。

メイン講師が僕。メイン講師より遥かに豪華なサポート講師の原さん(写真左上、元三重バイオレットアイリス)と清家さん(写真右上、元レットル佐賀)の3名で進行。

午前は小学生男女。経験者の子も、初心者の子もいる。ウォーミングアップはみんなで体を動かして、1on1を攻めたり、守ったり。最初は6mライン付近でただ立って守っているだけだったのが、高さを出したり、牽制をかけて守ったり、攻撃はまたその背後のスペースを狙いに行ったりと、攻守どちらの視点からも豊かな駆け引きが沢山あった。最後はゲーム形式。

経験者のみんなが初めてハンドボールをやる仲間たちにハンドボールの楽しさを伝えてくれていた。聞くところによると初めてのハンドボールが楽しかったみたいで、翌日もハンドボールをやりに来てくれたみたいだ。最高。

午後から高校生男女。高校生はPVを絡めた2on2がメインテーマ。国スポの宮崎成年男子チームみなさんも駆けつけてくれて、デモンストレーションや指導補助に入ってくれて本当に助かった。

2on2の後は3on3に発展。最後、女子と男子は少し違いメニューをやって終了。宮崎の指導者の皆さんと事前、講習会中と高校生の様子を見ながらメニューを微調整しながら進行させてもらった。「6on6やゲーム形式はいつでもできるから、今日は細かい部分を徹底してやりたいです。」と言う意向だったので、スモールゲーム(部分練習)中心のメニュー構成。

中盤、攻撃が上手く解決できないと言う意味で少し停滞したけど、ボール保持者の動きと、ボールの受け手のポジショニングやタイミングがシンクロし出して、最後の30分は劇的に変化していく高校生たち。あの変化は凄かった。

現地、宮崎ではこんな感じでニュースとして取り上げてもらったみたい。

宮崎ニュースUMKより「五輪を目指す選手が出てきたら嬉しい」

延岡市ハンドボール協会のInstagramより

レットル佐賀のYoutubeをよく見ているので、「あ〜あの清家選手や〜」って思いながら一緒に子供たちの前に立たせてもらっていた。清家さんにはデモンストレーション役を何度もやってもらって本当に助かった。

タクちゃんありがとうね〜。

そして何よりも今回、7シーズン一緒に仕事(ハンドボール)を一緒にした原さんに声を掛けてもらって、宮崎のみんなと一緒にハンドボールができて最高やった。事前に原さんから「フォーメーション、戦術的なことではなく、1on1やPVとの2on2を子供たち、指導者の人に知ってもらいたい。」と何度も連絡をもらった。

原さんとは三重バイオレットアイリスでも、おりひめジャパンでも年がら年中、地球のどこでも同じ場所でハンドボールしていた。「もう櫛田さんにお腹いっぱいです。」と当時よくボヤかれていたけど、こうやって「おかわり。」してもらってまた一緒にハンドボールをする機会を頂けた。ホンマに最高やった。しょもないこと、言うとまた怒られる。


延岡駅前に原さんの手形を発見。すごっっっ!!!

クル、事前準備、当日のフォローと本当にありがとうね。



大晦日、近鉄新大宮経由デンマーク行きみたいな話。

[ 2022~ 中部大学日々 ]

大晦日。大掃除を終えてひと息。

インカレを終えてから一ヶ月半が経過。年内のチーム活動やスカウト活動も終えてちょっと一休み。簡単にインカレ後の動きや年明けの動きをサクッと綴っていこう。

広島インカレを終えて、一週間のオフをとって新チーム始動。新キャプテンの平野(3年生)を先頭にして再始動。

再始動後に直ぐに東海学生トーナメント大会があり、中部大からは3チームがエントリー。インカレを終えた4年生にとってはこの大会が本当にラストだった。卒論を纏める大事な時期でもあり、4年生は各自の判断で卒論に無理のない範囲で体を動かしにきていた。中部大Cがベスト4まで勝ち進んだが優勝には一歩及ばず。4年生はこれで中部大学ハンドボール部での全ての試合を終えた。

東海学生トーナメント大会以降は基本的に3年生以下での練習(たまにリーグHに進む4年生が、卒論の合間を縫って体を動かしにくるが)である。戦術的な練習は殆どない。個人能力向上に狙いを絞って練習をしている。ゴール型ボールゲームの基本的な考え方を丁寧にやり込んでいる最中である。

時にはGKがCP側に入ってみてDFやOFの基本構造を理解したり、CPがゴールマウスに立ってみたり、普段の自分の逆側の視点から物事を見たり、考える機会を設けている。他にもハンドボールと直接関係はないがエアロバイクを漕ぎながら好きな本を読んだり、食事の記録を取り始めたりしている。また本格的にチームとして広報活動、地域活動していく為にどんな準備が必要か?という視点で学生たちが主体的にやってくれている。

こうした取り組みは何か即効性があるわけではないが、今よりも自分の世界が広がるような取り組みを続けていきたい。

12/21には中部大学キッズスポーツフェスタ。ハンドボール部以外の強化クラブと協力して春日井市の子どもたち対象に野球、サッカー、ラグビー、バスケットボール、ハンドボールの体験イベントを開催。天気にも恵まれて、最高のスポーツイベントになった。春日井市、春日井商工会議所、中部大学が連携して実施したスポーツイベントだった。今回は当日のメニュー作成、当日のアプローチも全て学生たちが自分たちでやってくれた。


キッチンカーがあったり。


ご支援頂いた協賛企業の皆さん。

各強化部の学生たちが自分たちで切り盛りできるように全体の絵を描いて、ずっと準備してきた人がいる訳である。多くを語らない男だけど、長期間ずっと準備しているの観ていたので、本当に良かった。

話は少し変わって、12月6.7日とトップコーチセミナー2024@大阪に参加してきた。リーグHや日本代表チームのチームマネジメント、強化方針、タレント発掘、育成に関して学ぶ機会になった。自分自身が2006年に日本を出て、ドイツで選手をやりながら当時感じていた事。日本に戻り、選手として、指導者として感じてきた事。その辺りと照らし合わせながら講師の皆さんの話を聴かせて頂いた。

12月中旬以降は、愛知近県の県大会に足を運んで、高校生のプレーを視察した。この県大会が3月の春の高校選抜の県予選にあたり大所帯で日本一を目指す第一歩として戦っているチームもあれば、単独では人数が揃わずに複数校が協力してエントリーしている合同チーム、メンバーが揃わずに終始コートプレーヤーが5名で戦っているチームなど様々だ。試合会場でご挨拶させて頂いた皆さん、お声かけ頂いた皆さんありがとうございました。

チームは12/22~1/6までOFF。学生たちは故郷に戻り、大切な人たちとゆっくりした時間を過ごしている。年明けには直ぐに期末試験が控えている。その後は春休み期間。そうこうしていると3月には新一年生が加入して、あっという間に新学期になって春季リーグが開幕する。

僕は1/4.5と中学生対象の講習会を控えている。全国から愛知県に集まってきてくれる。この講習会を経て、ハンドボールの本場のドイツにチャレンジする予定の中学生たちである。

そういえば、さっき大掃除の合間に家の近所を歩いていると「一条高校ご卒業の方ですか???ハンドボールされていますか???」と同世代の方に声を掛けてもらった。なんと同じ歳で奈良高校ハンドボール部とのこと。当時、ちょいちょいも練習試合をしたとのこと。超ローカルトークだが一条高校と奈良高校は最寄駅が共に近鉄新大宮駅なので、練習試合は平日でも自転車でひょいと行ける。奈良高校のサッカー部には少年野球でチームメイト(中塚)や、小学校のクラスメイト(田岡)もいて、そいつらの名前を出すと「おおっ」っと言った様子でご存知だった。

大晦日に自分のルーツでもある奈良を感じることができて何かよかったなとか思って、このブログを書いていたらデンマークのウルリック(元日本代表監督)から久しぶりのメッセージ。いつも忘れた頃に、不意に連絡をくれる。「Győr(ハンガリー)の監督を終えた後どうしてるんやろか?」とか思いつつ元気そうで何より。

近鉄新大宮経由デンマーク行きみたいな話。それでは、皆さん良いお年を。



2024 全日本インカレ@広島 ベスト16

[ 2022~ 中部大学 ]

全日本インカレを終えて広島から愛知に戻ってきた。初戦の立教大に勝利し、3年連続の対戦となった国士舘大に敗れベスト16で大会を終えた。

初戦の立教大は関東リーグに所属する好チーム。今季から大城章さんがヘッドコーチに就任し、勢いに乗るチームだ。大城さんはSONYの元監督。前職の三重バイオレットアイリスの監督として、何度も日本リーグで対戦してきた。いろんな意味(坊主対決???)で、負けられない戦いだった。

【ハンドボール】大城章、情熱の人。立教大学男子ヘッドコーチに就任

試合開始序盤は、インカレ特有の緊張感もあって前半の序盤はリードを許す場面もあり、DFで後手に回ってしまった。それでも前半30分の間にベンチ位置16人全員がコートに立ち、結果的に20-17の3点リードで折り返すことが出来た。

ハーフタイムでは、相手のキープレイヤーに対してのDFを再確認。後半はしっかり修正して、徐々にリードを広げる展開。中盤以降の相手の7人攻撃にも慌てることなく対応し後半は15-8、トータル35-25の10点差で勝利することができた。

さっそく試合会場からホテルまでのバスで直ぐに立教大戦の振り返り、翌日の国士舘大戦に向けての準備が始まった。

国士舘大戦。前半序盤から4年生の水谷を前に出した5:1DFで開始。シュート力に優れる国士舘大の攻撃陣を懸命に守る中部大DF陣。攻めても司令塔の井上のゲームメイクから再現性のある得点を重ねて14-12の2点リードで前半を終えた。熱く、冷静に、戦術的な部分への対応も、ハートも、非常にいい前半の闘い方だった。

後半は中央DFを小林、花田の大型ユニットで固めた6:0DFで開始。後半の立ち上がりも上々。ところが後半8~16分にかけて相手に4連取、1点取り返した直後に更に3連取を許してしまった。この試合、唯一この時間帯だけ1-7とエアポケットに陥ってしまった。

タイムアウトをとって体制を立て直し反撃開始。ここまでRBは2年生左腕コンビの向田、福原で凌いできたが、RBにキャプテンの中島を配置。BP3枚をスピードと展開力のある中島、井上、平野の右利き3枚に変更。東海学生秋季リーグ戦の終盤以降に、何度も準備してきた配置だ。

平野や中島のキレキレのフェイントで相手DF陣を切り裂き中央突破。2点差、3点差の攻防が続く。徐々に時間だけがが過ぎていく。それでも前向きな声を掛け合い、焦ることなく、全力を振り絞る選手たち。あと一本というところで、何度も相手に跳ね返されてタイムアップ。後半は13-19。トータル27-31の4点差での敗戦。国士舘大は強かった。

対戦相手、レフリー、応援席への挨拶を済ませて、コートを引き上げる学生たち。最後の円陣。涙に暮れる4年生。力を出し切った4年生。応援席にいた4年生も合流し、また涙。インカレが終わった。中島主将の代が終わった。

余談。

ここからが実に彼ららしいのだが、試合会場を後にする道すがら中心メンバーたちとこの後の予定について話し合っていると、一先ずこの試合をみんなで観たいとのこと。ホテルに戻って夕食を終えて、他会場に偵察に行ってくれていたメンバーも再合流。1~4年生まで全員で国士舘大戦の映像を確認し、「これはできた」「これは通用した」「ここはこうしたらよかった」といつものように自分たちの試合の振り返りが始まった。

この先、トップリーグでまだハンドボールを続ける予定の4年生もいれば、ここで競技スポーツとしてのハンドボールは一区切りの4年生もいる。もちろん3年生以下は少しのオフを挟んで新チームがスタートする。

今のこのチームでの活動はここで一区切りだけど、それぞれの人生は続く。中部大学ハンドボール部ももちろん続く。

ハンドボールが人生の全てではない。でも自分の人生の一部分なのは間違いない。だからこそ日常生活も、ハンドボールも大切するのだ。

そんな背景があるから、ごく自然に国士舘大戦の試合をいつもの様に振り返っていた。

国士舘大戦の振り返りを終えて、4年生が一人一人、この試合、この一年を振り返ってのコメントを全員に残してくれた。自分自身に言い聞かせるように言葉を紡いでくれる4年生。4年生からのラストメッセージに耳を傾ける下級生たち。チームの全員が今の、この瞬間、このメンバー、今だからこその感情を大切にしてくれた。

バトンタッチの瞬間だった。

【全日本インカレ結果】
中部大 35-25 立教大
中部大 27-31 国士舘大

4年生にとっては、主力メンバーが揃わずに彼らが思い描いていたラスト1年とは全く違うものだったと思う。春季リーグ、西日本インカレの結果も振るわずに夏を終えた。

9月中旬、秋季リーグの中盤になってやっとベストメンバーが揃いだした。主力の4年生が不在の期間に苦しみながら成長しつ続けた下級生たちと懸命のリハビリを経て、戦列復帰していた主力の4年生たちとの融合。そこからインカレまでの1ヶ月半、本当に毎日、一瞬一瞬を丁寧に過ごす彼らの姿が印象に残っている。

しかし、頑張っている、成長しているのは、彼らだけではい。どこのチームだって、どこの選手だって成長するために、勝利するために1年間頑張ってきているのだ。勝負の世界は努力が必ず報われるわけではない。ベスト16で終わった結果を受け止めて、新チームでまた頑張っていこう。

大会運営をして下さった皆さん、1シーズン中部大学ハンドボール部をご支援頂いた皆さん本当にありがとうございました。

大会自体は今日から準決勝。最後まで素晴らしいインカレになりますように‼️

追記:インカレハイライト



2024東海学生秋季リーグ戦を振り返る

[ 2022~ 中部大学 ]

9/7~10/5の約1ヶ月は東海学生秋季リーグ戦だった。本来は開幕週に当たる8/31の岐阜聖徳学園大、9/1の愛知大との試合が台風10号の影響でそれぞれ9/16、10/5に延期になるなど例年とは違うトリッキーな秋季リーグ戦だった。

最終結果は9戦8勝1敗(勝点16)で3位。中京大、名城大と共に9戦8勝1敗と勝点16では並んだが、9/21の中京大戦に11点差で敗れた事が響き優勝には届かなかった。

春季リーグが9戦6勝2敗1分けの4位だったので、春よりも2勝多く白星を積み上げることができた。特に9/21の中京大戦に大敗した翌日9/22の大同大戦、翌週の9/28の名城大戦で勝利することができたのは収穫だった。

ここからは時系列で、秋季リーグ戦を振り返ってみようと思う。

前述の通り、開幕週の試合が延期になった関係で9/7の岐阜聖徳学園大が開幕戦になった。開幕戦特有の緊張感もあって後半中盤まで苦しい展開が続いたが何とか開幕戦を勝利し、続く9/8の南山大戦にも勝利。これで開幕2連勝。

続く9/14の朝日大、9/15の岐阜大、9/16の愛知産業大との3連戦で弾みをつけて、9/21以降の上位対決を迎えたいところ。もちろん内容にも結果にも拘って。

そんな中で西日本インカレ前の練習試合で膝を負傷しリハビリを続けていた水谷がリハビリ期間を終えて戦列に戻ってきた。春季リーグではキャプテンの中島、副キャプテンの小林が不在。西日本インカレにようやく主力が揃うとみんなで楽しみにしていた矢先での水谷の離脱。

中島がキャプテンのこの代になって漸く役者が揃っての公式戦。この3連戦はチームにとって本当に大きな意味を持つ3日間だった。復帰した水谷の活躍もあってこの3連戦も3連勝する事が出来た。これで5戦5勝。いよいよ翌週から全勝対決が始まる。

林田&近藤の北陸高校出身コンビもこの3連戦で頑張ってくれた。

全勝対決の1stラウンドとも言える9/21の中京大戦。前半の立ち上がりこれが全てだ。攻撃で決定的なシーンを決め切ることが出来ずに、相手の速攻に守備が対応できず、あっという間にリードを許してしまった。前半の中盤以降、そして後半で挽回を試みるが、焦りが出てしまい勝機を逃し悔しい敗戦となった。敗戦後、主力陣はかなりショックを受けていた。水谷も揃い、前週の3連戦でかなり手応えを感じていただけに、精神的なダメージは大きかった。

翌日9/22の大同大学戦では気持ちを切り替えて試合に臨んだ(つもりだった)。ところが現実はそう甘くは無かった。デジャブかのように前日同様の悪い立ち上がり。しかし、ここからが違った。奮起する主力たち。前日の悔しさを力に変え、まずはディフェンスで踏ん張りそこからの速攻で反撃開始。逆転に成功した後もキャプテン中島の声かけで全員が集中してプレーし見事に逆転勝利。チームは再び自信を取り戻した。

9/28の名城大戦を控える中、試合メンバーから外れていた豊田一虎が大一番を前にした円陣で魂を揺さぶる言葉を紡いでくれた。「出られへん選手の分も頑張ってほしい。全員が一つになって戦って、必ず勝とう。4年生の力を信じている」と。一虎の思いを背負って戦う決意が固まった。首位を走る名城大を相手に全力で挑んだ。前半から小林&水谷を中心としたディフェンスが相手の攻撃を封じ、オフェンスでは司令塔の井上のチャンスメイクから再現性のある展開で得点を積み重ねた。キャプテン中島を中心にチームが一丸となり、熱く、そして冷静に試合を進めて勝利することができた。

本来であれば最終戦になっていた名城大戦の後、台風10号の影響で延期になった愛知大戦が10/5にが行われた。本来であれば9/28の名城大戦で終了だった後の愛知大戦。初めての経験に少し戸惑いながら準備をする選手たち。実際、平日の練習期間では少し集中力を欠く場面もあった。4年生と戦うことができる最後の秋季リーグ戦。チーム全員で16人のメンバー入りに向けて競走し、最終戦を迎えた。公式戦デビューの斎藤や長谷川らの頑張りもあって19点差で勝利する事ができた。

今回の秋季リーグ戦では9名の選手が今シーズン初出場することができた。因みに今シーズンここまで春季リーグ、西日本インカレ、秋季リーグの3タイトルで36名の選手が公式戦のコートに立っている。軸を作りながらも、チーム内での競走を大切にして全員で戦ってきた。フェアに競争してその後で協力し合う。これからもそれは変わらない。

最終成績は9戦8勝1敗で3位。優勝にあと一歩届かなかった。しかし春には届かなかった相手に勝利する事が出来た。

どちらの事実にも向き合い。課題と手応えを整理してインカレに繋げていこう。

東海学生秋季リーグ戦の運営をしてくださった皆様、チームを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。



西日本インカレ2024

[ 2022~ 中部大学 ]

一足先に西日本インカレを終え、京都を離れた。結果は予選リーグで2位になり、決勝トーナメントに進出することは出来なかった。

互いに2戦全勝同士で迎えた大阪体育大との大一番は前半から一気に相手に飲み込まれて防戦一方の試合展開となり敗戦。残念ながら予選リーグで2勝1敗となり、目標の優勝はこの時点で消えた。

翌日、インカレ出場権決定戦で環太平洋大に勝利し何とか全日本インカレの出場権を獲得し大会を終えた。学生たちは、そのまま京都で解散し故郷に帰省中。

春季リーグを4位で終えたことで、今回の西日本インカレのシード権を得られずに予選リーグで大阪体育大と同グループになった。因みに昨年度の西日本インカレの決勝カードが中部大vs大阪体育大。その時は延長戦の末に敗れて準優勝。学生たちは昨年のリベンジだと西日本インカレの組み合わせが決まった時から燃えに燃えていた。

長い期間、ハンドボールから離れてリハビリを頑張っていた主将の中島も7月上旬からチームに合流し、西日本インカレまで約1ヶ月丁寧な準備を進めた。今回の西日本インカレがデビュー戦になるメンバーも数多くいる中で、初戦、2戦目と何とか勝利して、大阪体育大戦に挑んだ。立ち上がりに出鼻を挫かれて前半10分で2度のタイムアウト。前半を終えて10-19の9点ビハインド。後半に何とか巻き返しを図ろうと懸命に頑張ったが、結果的に11点差での敗戦。

目標にしていた優勝には届かなかった。

しかし、西日本インカレはここで終わらない。続きがある。各グループ2位同士8チームが完全にフリー抽選でインカレ出場権をかけてしのぎを削る。下を向いて、落ち込んでいる暇はない。細かな振り返りは大会が完全に終わってからでいい。大阪体育大戦から次戦に繋がる部分を振り返り、直ぐに環太平洋大学戦に向けた可能な限りの準備をして翌日を迎えた。大阪体育大戦から愛知より応援に駆けつけてくれたメンバー外の学生たちも心を砕いて共に準備してくれた。

環太平洋大戦も前半から一進一退の展開が続いた。主将の中島、RWの吉原が得点を積み重ね。小林が身体を張って中央を守り。少しずつ、流れを掴んでいった。苦しい時にこそ4年生たちが笑顔で下級生に声をかけ、奮起を促し頑張り抜いてくれた。試合終盤、相手の7人攻撃に手を焼く時間帯もあったが、GKの福島、三浦を中心に耐え抜いてくれた。終わってみれば7点差で勝利することができた。

大阪体育大に勝利し、決勝トーナメントを勝ち進んで、優勝という思い描いていた結果には届かなかった。トーナメントを勝ち上がる中で得られる経験や自信。今回はこの経験や自信を得ることが出来なかった。大一番での立ち上がりの難しさ、厳しさ。そこを乗り越えた先に待っている試合終盤5分切っても勝敗の行方の分からない展開。そこで何ができるか?ここまで行けなかった。

それと引き換えに、悔しさを乗り越えて、奮起してチームで一丸とったなって闘いぬく経験を積むことができた。こういう経験はなかなか出来ない。将来、何かの大きな大会で3位決定戦に回った時、或いは日常生活で途方にくれるような場面に出くわしてもまだ目の前にやるべきことがある時、こんな時に今回の経験を活かして欲しい。

でもやっぱり、勝利の中でしか得られないものがある。実戦の場でしか掴めない自信がある。今回は、そこに届かなかった。この事実を受け止めてまた頑張ろう。

【予選リーグ】
中部大 31-22 九州産業大
中部大 36-18 立命館大
中部大 22-33 大阪体育大

【インカレ出場権決定戦】
中部大 38-31 環太平洋大

大会自体は、今日が決勝戦。予選リーグで中部大を退けた大阪体育大がその後も勝ち進み決勝戦へ駒を進めている。トーナメントの逆側からは接戦を勝ち上がった東海地区の中京大が勝ち上がっている。ベスト4から先はネット配信があるので、昨日の準決勝、今日の決勝と勝ち上がったチームの試合を観ながら頭を整理しているところだ。

大阪体育大、中京大のみなさんがベストを尽くせますように。

大会前、大会中と支えて下さった皆さん、応援して下さった皆さん本当にありがとうございました。今度は8/31からの秋季リーグ戦に向けて頑張ります。



東海学⽣ハンドボール選⼿権⼤会 ~中部大C 優勝~

[ 2022~ 中部大学 ]

今週末は久し振りに完全にオフ。チームでも6月の振り返りのミーティングを実施した。4,5月の春季リーグ戦を4位で終え、チームとしても個人としても、そこで出た課題と向き合いながらの6月だった。

国体愛知予選では、6/7のトヨタ自動車に勝利し、6/9の大同特殊鋼との決勝戦に敗れて準優勝。

6/15.16として6/22.23と2週間に渡って東海学生ハンドボール選手権大会を戦った。中部大学からは A~Cの3チームがエントリー。

Aチームは国体予選にエントリーした愛知県出身者が中心のメンバー構成。

Bチームは春季リーグへの出場者多数の一芸に秀でた個性派メンバーを集めたメンバー構成。

Cチームはチームの主軸に故障明けの選手、1年生をミックスしたメンバー構成。

A,Bチームは惜しくも6/16で敗退。Cチームは6/15,16の試合を勝ち進み、翌週へ。6/22のWヘッダーも勝ち進み、6/23の決勝戦へ。

6/23の決勝戦の相手は名城大A、試合開始序盤から一進一退の展開が続き、後半残り30秒切って30-30の同点。中部大Cは最後のタイムアウトをとってファイナルアタック。残り数秒にRB向田(2年生)のシュートが名城大Aのゴールに突き刺さり劇的勝利。春季リーグでは同じような場面でシュートを決めきれずに人一倍悔しい思いをした男が、今度はシュートをねじ込んでくれた。

本人の脳裏にも、チームメイトの頭の中にも、春季リーグの同じような場面がチラついたと思う。春季リーグではここ一番で勝負を挑んでも決めきれず、守りきれずに、同点や一点差で勝点を逃す試合があった。戦術や技術のもう一つ先の小さな差。でもそれが大きな差。ってことを痛いほど感じたのが1ヶ月前の春季リーグだった。

そこから1ヶ月経ってもう一度、自分で勝負にいって決め切ってくれた。ここで優勝したからと言って、この成績が次の大会に繋がるようなものではない。東海地区の小さなトーナメントの決勝戦の一コマに過ぎない。それでもこのシュート、この優勝はチームにとっても向田自身にとっても必ずプラスになると思う。多くを語らない向田の直向きな姿勢をチームメイトたちは知っている。

6月は国体予選と東海学生選手権。多くの学生に出場機会を作ることが出来た。練習での成長も大切だが、試合でしか得られない経験がある。自分が勝敗の責任を背負ってプレーするからこその緊張感。残り5分切っても勝つか、負けるか分からない試合展開の中で自分が勝負に行くからこそ得られるものがある。実戦での成功体験。実戦での失敗体験。スポーツの醍醐味の一つだと思う。

大事なのその後、実戦で得た経験(成功も失敗も)を次にどう活かすか、出来なかったことをどうやって出来るようにするか。自分の特徴を知り、自分の強みをどうやって発揮するのか?どんな環境だと自分は強みを出しやすいのか?

6月の経験をしっかり振り返って、7月に繋げていこう。

https://tshf.jp/information/2024ctournament_results/



第78回国民スポーツ大会愛知県予選 

[ 2022~ 中部大学 ]

6/7そして6/9と国民スポーツ大会の愛知県予選に出場してきた。結果は準優勝。愛知県出身の学生を中心にメンバーを選考して臨むことになった今回の予選会は初戦がトヨタ自動車、そこで勝利すると日本リーグの名門・大同特殊鋼との決勝戦というトーナメントだった。

中部大として国民スポーツ大会の予選に参加する機会はなかなか無いのでこの3日間のことを残しておこうと思う。

6/7は金曜日ってこともあり、日中の通常通りの授業を終えて、名古屋市体育館に各自で集合。「授業を終えてからの公式戦ってなんか変な感じ。」これまた経験である。

Wup前に今回のメンバーみんなで車座になって、今の心や体の反応を一人ずつ言葉にしてもらった。

「ワクワクするけど、ソワソワするわ〜。」
「めちゃくちゃ緊張してる。ヤバイ。」
「いつも途中から少し出るだけだけど、今回は自分が多くの時間でてやることになるし、キャプテンだしプレッシャーすげ〜。」

春季リーグ戦に主力で出てた4年生が1名。少しずつ出番を掴みつつある2年生が3名。と言った感じで今回のメンバー構成は公式戦デビューあるいは、春季リーグでは出番が無かった学生が大半を占めていた。

誰だって一つの感情じゃなくて、楽しみって気持ちもありつつ、ホンマに大丈夫かな?って気持ちもある。そういう自分をちゃんと受け止めることって大切やと思う。ドタバタして、地に足つかずに、自分たちがやってきたこと出せないってのは避けたかったので、今の自分を受けれてからWupに入ってもらった。

トヨタ自動車戦は、前半3点リードで折り返した。ハーフタイムでも、みんないい表情。ちゃんと戦えている。自分たちが思い描いているハンドボールが表現できている。

後半突入。

リードを保ちながら試合を進めたり、追いつかれて、また引き離してって展開が続いた。そのまま勝ちきれるほど甘くはなくて、後半の終盤に逆転を許してしまう。残り10分前後で2点ビハインドだったかな。

それでも汗でモップが入って試合が少し止まる度に自分たちで集まって「次、これやろうぜ」「今は我慢やぞ」ってやることを確認しあっていた。何とか再び、同点に追いついた。そして右サイドに平田(今回キャプテン)がサイドシュートをねじ込み逆転に成功。因みに、これで平田は11点目。この時点で30-29。僅かに1点リード。

続く、トヨタ自動車の攻撃。トヨタ自動車は最後のタイムアウト。中部大は5:1DF。DFの中心は宿院(公式戦デビュー)。これを守りきる。残り数秒で中部大の攻撃。トヨタ自動車はオールコートマンツーマンDFで前に出てくる。

中部大はタイムアウト。攻撃の中心の井上(今回ただ一人の主力の4年生)に短く確認。

「7人か6人か?」
「今回は6人で行きます。」
「OK」
「であれば、両サイドとポストは真っ先に奥をとって、バックプレーヤーでボールを回す。」
「チャンスが有れば思い切って勝負を決めにいく。但し、リスクマネジメントはする。攻撃権を絶対に相手に渡さないこと。」
「OK???」

レフリーの笛で試合再開。確認通り、両サイドとポストは奥を取りに行く、相手のDF3枚が引っ張られて下に下がる。その後、少しパスを回して、左バックに入っていた長谷川(公式戦デビュー)にボールが渡る。目の前が2on1ができたいた。残り5秒。長谷川は時間を使うことを優先、その場でドリブルを選択。

「ピーーーーーーーッ!!!!」レフリーの笛(パッシブプレー)

トヨタ自動車のファイナルアタック。

しかし、残り時間が足らずにトヨタ自動車のファイナルアタックはゴールには届かない。

タイムアップ。何とか1点差で逃げ切った。歓喜。

「最後、飛び込んでもしシュートがGKの顔面に当たったら相手に攻撃権与えちゃうかなとか、変なプレーで相手に7mtなったらとか、あの一瞬でめっちゃ色々考えたんすよ〜。」試合後の長谷川。

中部大 30(18-15 12-14)29 トヨタ自動車

6/8は中日。東海大諏訪、RISEとの合同練習&練習試合。

東海大諏訪に弟さんがいて、練習後にペアでストレッチしている斎藤兄弟兄弟の再会ええなぁ。国スポ組は午前中のみ、少しだけ高校生と一緒に動いて、大同特殊鋼戦に向けてミーティングをして解散。

国民スポーツ大会愛知県予選の決勝。相手は大同特殊鋼phoenix。齋藤兄ちゃんも燃えている。(はい、斎藤兄弟の後ろにいるのは誰でしょう???)

6/9、場所は枇杷島スポーツセンター。決勝戦の相手は名門・大同特殊鋼Phoenix。このメンバーで日本リーグ勢と対戦できるのはこの日だけかもしれない。一生で一回。最初で最後。ベンチ入りしない学生たちも各自で枇杷島スポーツセンターに集結。チーム全員で試合メンバーを応援。

試合直後の1発目のDFで失点を防ぐ。ベンチも応援席も湧く。総立ち。自分たちよりも、大きくて、素早くて、経験がある選手に必死に喰らいつく。何度も弾き返される伊藤(公式戦デビューの3年生)。

前半を終えて、9-21の12点ビハインド。ハーフタイム。CBの井上、キャプテンの平田らを中心に前半にコートで感じたこと、「後半こうやってみようぜ」って情報共有。涙目の伊藤光星。「光星、なんやねん。まだ後半あるぞ〜。」みんなで爆笑。

ハーフタイムで話し合ったことを、表現しようとする学生たち。それでも点差は更に広がっていく。5回に1回。10回に1回。良いプレーが生まれる。1点につながる。現実的には勝敗の行方は見えているが、一切手を抜かずに全力を尽くしてくれる大同特殊鋼Phoenixの選手たち。そこに立ち向かう中部大の学生たち。何点話されても応援スタンドから声をかけ続けてくれる仲間。

終わってみれば後半7-19の12点差。欧州CLのファイナル4の準決勝と決勝の合間にあった愛知県での国民スポーツ大会の決勝戦は前後半トータルで24点差の敗戦だった。

中部大 16(9-21 7-19)40 大同特殊鋼Phoenix

平日、そして週末に試合会場で応援してくださった皆さん(学生たちの家族&大切な人)、大会運営をしてくださった愛知県ハンドボール協会の皆さん、全力で相手をしてくださったトヨタ自動車、大同特殊鋼Phoenixの皆さん本当にありがとうございました。

そして何より、急造チームでも挑戦してくれた学生たちの全力プレーを誇りに思う。

さあ、次は東海学生選手権である。



東海学生春季リーグ戦は4位

[ 2022~ 中部大学 ]

東海学生春季リーグ戦が終了した。結果は9戦6勝2敗1分で4位。3期連続の全勝優勝には程遠い結果で終わってしまった。

開幕6戦を終えて名城大、中京大、大同大、そして中部大の4チームが6戦全勝。

5/11の大同大戦から全勝対決が開始。その勝負の大同大戦で前後半ともに防戦一方の展開になり敗戦。試合直後のダメージはかなりのものだった。この時点で3期連続での全勝優勝は無くなった。

しかし翌日5/12には名城大戦が控えているので、落ち込んでいる暇はない。気を取り直して臨んだ名城大戦。前半は、前日同様散々な内容で6点差を追いかける展開でハーフタイムへ。後半開始から突如としてエンジンがかかり出して後半終盤に逆転に成功。そのまま逆転勝利と行きたかったが、最後に名城大に追いつかれて同点でタイムアップ。この引き分けで優勝の可能性も完全に消滅した。

この時点で8戦6勝1敗1分。2位~4位の可能性を残しての最終戦になる。西日本インカレのシード権を得るには3位以内が絶対条件。優勝の可能性は無くなったが、今できるベストを尽くすのみ。

5/19の中京大戦は前半立ち上がりから中部大ペースで試合は進む。前半を終えて6点リードで折り返し、後半は更に得点を重ねて一時8点リード。しかし、ここから中京大の猛ラッシュが始まる。あれよあれよと点差を詰められる。そして気がつけば逆転を許し、そのままタイムアップ。1点差での敗戦。春季リーグでの4位が決まった。中京戦直前には勝てば、準優勝の可能性があっただけに、敗戦後は言葉が見つからなかった。

9戦6勝2敗1分。総得失点差は全チームで1位でも、勝負のかかった大一番で痛恨のドローや、1点差での敗戦が続いた。勝負強さ。粘り強さ。しぶとさ。コートで全力を尽くすのは勿論のこと日常生活、普段の取り組み方がこの微差に繋がっている。

4位という現実は思い描いていた結果には遠く及ばない。この現実と向き合って、自分に目を向けて、また誠実に丁寧な歩みを進めていくしかない。自分のシュート1発、DF1発、リバウンド1本、一言、一挙動が勝敗に直結する。その緊張感の中でハンドボールできることはアスリートとしての醍醐味の一つ。そこで活躍するために日々の取り組みがある。

勝利して、優勝して、いいプレーしてこそ得られる自信や喜びはある。確かに勝つことでしか得られないものはある。しかし、勝利できなかったのであれば、優勝できなかったのであれば、敗戦から、悔しさから学び、糧にするしかない。

苦しい台所事情の中で、学生たちは懸命に頑張ってくれた。通用したこと、通用しなかったこと、各々どちらもある。心身ともに整理して、またオフ明けからいい再スタートを切ろう。

4/13 中部大 47(22-11・25-7)18 愛知大
4/14 中部大 45(23-14・22-8)22 名古屋大
4/20 中部大 41(21-8・20-15)23 愛知産業大 
4/27 中部大 33(16-11・17-10)21 朝日大
4/28 中部大 39(17-8・22-10)18 愛知教育大
5/5 中部大 39(15-15・24-14)29 岐阜聖徳学園大
5/11 中部大 22(10-17・12-15)32 大同大
5/12 中部大 32(13-19・19-13)32 名城大
5/19 中部大 33(18-12・15-22)34 中京大

中京大学の皆さん優勝おめでとうございます。東海学生連盟の皆さん、リーグ戦運営本当にありがとうございました。



エイプリルフールの翌日ですな

[ 2022~ 中部大学日々 ]

今日は2024年4月2日。昨日は新年度スタート。入学式や入社式。エイプリールフールの翌日ですな。

2006年の4月1日にブログ(左腕坊主)をスタートさせてなんと19年目に突入。左腕坊主、大学1年生やん。

さて中部大学ハンドボール部の話。実質的に1月に新チームがスタートして3ヶ月が経過した。

1月中は期末試験やレポートと睨めっこしながら、チームのベース作り。テストマッチは1/17のトヨタ車体との1試合のみ。NTS(ナショナルトレーニングシステム)の受入れなど行いつつ、地固めの期間を過ごした。

1月末以降は春日井ハンドボールスクール(小学生)のお手伝いをさせて頂く機会が何度かあった。将来的に指導者に興味を持っている学生、子どもが好きな学生が自分の意思で手伝いに来てくれた。こうした地域との繋がり、未来への種まきはこれからも少しずつ増やしていきたいと思う。

1月中は授業に出て、夕方からハンドボール部の活動になることが多かったが2月に入り授業もなくなり所謂春休みである。日中にハンドボール部の活動ができる。2月中旬まではチームのベース作りになる練習やNTA(ナショナルトレーニングアカデミー)の受入れを行った。

2月中旬からは、他大学とのテストマッチ、合宿、Cリーグ(部内リーグ戦)など実戦形式での強化が中心。

2/13~15 Cリーグ(1st round)
2/18~20 テストマッチ(環太平洋大、中京大、四日市工業)
2/22~25 Cリーグ(2nd round)
2/28~3/1 Cリーグ(3rd round)
3/5~7 テストマッチ(福岡大、大阪経済大、桃山学院大)
3/9-10 テストマッチ(春日丘、高岡向陵、和歌山選抜、大阪偕成、いなべ総合)
3/11~14 山梨遠征
3/18~21 テストマッチ(愛知教育大、国際武道大、関西福祉科学大、順天堂大、マリスト)
3/23~25 Cリーグ(4th round) 予定変更 中止
3/30~31 Cリーグ(final round)&(和歌山商業、那覇西の合宿受入れ)

因みに、この期間にチームで56本のフルマッチをこなした。一人当たりすると20数本になる。

1~3月はザックリと前半チームの地固め中心、後半テストマッチ中心。そんな感じでチームの強化を図ってきた。OFリーダーの井上が「再現性」。DFリーダーの水谷が「アタックDF」。とテーマに掲げてリーダーシップを発揮してくれている。

この間にチームのコミニュケーションやメンタル面のサポートに入ってもらっている森さんのセッションも定期的に実施。「何のために中部大学ハンドボール部に入ったのか?」「中部大学ハンドボール部で何を目指しているのか?」こんなことを1月下旬から2月下旬にかけて深掘りしてチーム全員が発表する機会を設けた。これは中島キャプテンが自分たちの代になってみんなの話を聴きたいと熱望していたものだった。

ウエイトトレーニングを中心にフィジカル強化の指導に入ってもらっている相川さんにも月2回のペースで足を運んでもらっている。チームのフィジカルリーダーの豊田と連携を図りながら「日本一、強靭な身体。日本一、健康な身体」を旗印に頑張っている最中である。2月上旬から各自は食事内容を記録するようになった。まだ記録を取りきれてなかったり、記録を取ることがゴールになっている学生もいるが、何事もそんな直ぐに定着しない。少しずつ。今後の変化にこっそりと注目している。個人的には「健康」ってのが面白いなと思っている。

チームの強化を図りながらも、NTSやNTAなど日本の未来を担うタレントたちを育成する取り組みのお手伝いをさせて頂けるなんて本当に貴重な経験を学生たちはさせてもらっている。春日井ハンドボールスクールの手伝いや、グルッポふじとうでのハンドボール体験会など、少しずつ地域との接点を持つ取組みが増えてきた。

そして今回のCリーグである。今回で第3回。過去2回同様に、ユニフォームを着て、レフリーやオフィシャルなどの運営面も全部自分たちで行う部内リーグ戦がCリーグである。今回は自分たちの試合を観て貰おうってことで、学内の友達や、学外の方にアナウンスして観客がいる状態で試合をすることにした。またYouTubeなどで動画配信にも挑戦した。平日の午前中に開催だと観客は一桁だったりする。週末に開催すると二桁の人が観にきてくれた。

まだ無料開催だし、一回あたりは50名にも満たない人数だけど、何事もやってみないとわからない。考えているだけでは何も始まらない。行動あるのみ。

実は3/23~25の4th raundは緑SC、天白SCで実施予定だった。日中に愛知県中学生の講習会を行って、その後にCリーグを行う計画だった。しかし、その時期にテストマッチが立て込んでいたこともあって、学生たちと相談の上で4th roundは無しにしてfinal roundだけ実施することに変更した。これは2月中旬にCリーグをスタートさせる時から学生たちとは話をしていたことだった。このころはテストマッチが立て込んでいるので、その時のコンディションをみて絶対に無理しないようにしようと決めていた。中部大学ではなく学外の施設で、講習会終わりの中学生に試合を観てもらえたら良いなってのがそもそも出発点。強化と地域連携の融合みたいなイメージ。ここはまたの機会しよう。

そして迎えたCリーグfinal。1~3roundは2~4年生で3チーム作って3回総当り。そこに3/5に合流してきた1年生も割り振ってのfinalである。最後の最後まで勝負の行方が分からない緊迫した試合やった。言うことなし。3/31が決勝戦だったので、翌日に入学式を控えた1年生の家族の姿。そして3/23に卒業式を終えた卒業生の家族の姿。入部希望の学生と親御さん。ええやん。ええやん。

Cリーグ期間中。愛知県の南部から足を運んでくれた高校生。卒部して行ったOBたち。学内の学科の友人。彼女。家族。日本リーグ関係者。ごくごく普通の一般の方。合宿に来てくれていた高校生。中には複数回観に来てくれた方もいた。なんか最高やったな。

地固めの期間。そして実戦経験の期間。どちらの期間からも得るものがあった。3/5には新1年生も合流して新しい風も吹いている。そして4/13からは春季リーグ戦が開幕する。いよいよや。