暑い日が続きますね。いよいよ明日から、沖縄で西医体が開幕します。
8月3日、4日のミニ合宿と6日の最終調整を終えた福井大学医学部ハンドボール部。
昨日、無事沖縄入りしたそうです。
3日、4日のミニ合宿には北電OBの安藤さんがGKコーチに来てくれたり、当直前のOB井辻や元気、大学は違うけどいつも一緒にハンドボールをやってきたトモヤが来てくれたりと密度の濃い練習ができました。
「3日、4日は追い込んだ練習にして欲しい」
キャプテンのよしきの意向もあったので、両日とも2部練習を行いました。
そして、6日の最終練習。本当に最後の調整。
緩んだ雰囲気は一切ない、良い緊張感を自分たちで作っての最終確認でした。
ラスト3日間ともにコーチをさせて貰ってきました。最後の3日間を一緒にハンドさせて貰えて本当に楽しかった。
福井大学医学部の見させてもらって4度目の西医体です。
毎年のように彼らは「優勝したい」とは口にはしますが、本当の意味で「優勝を信じて」「自分たちを信じて」西医体へ臨めるのは今回が初めてだと思います。
それは西医体の直前だけ頑張ってきたのではなく、一年間自分たちで考えてしっかりとした準備をすることが出来たからだと思います。
以前は練習中に雑談をしていたマネージャー達が、真剣にコート内の選手に意識を向けている様子。怪我をしても、ベンチに座っていても「自分も何かできるんじゃないか?」とそんな目をしている下級生の様子。
「優勝」や「チーム」に対して他人事になっていた人間、そんな人間は僕が見ている限りはもう一人もいません。少なくとも僕にはそう思えます。
去年の西医体が終わってから、名古屋駅の喫茶店でキャプテンのよしきと今季のチームについて色んな話をしました。よしきは僕と同じで膝の大けがをしていて、入院先の病院を抜け出して、ハンドボールノートを小脇に抱えて一人でやってきました。
当時のよしきは色んな事を考えてきていても僕と話をすると脇汗がびっしょりで、考えてきた事が頭から吹っ飛ぶくらい緊張していたそうです。
新チームがスタートしても、よしきは練習に参加はせずに(正確には怪我でできずに)、自分で考えた練習メニューを他の部員達にその意図を説明しながら、チームの強化を図っていました。
月に何度かは、僕らの隣のコート(場所は北電体育館)で彼らは練習しています。キャプテンなのに練習に加われずに笛を首からぶら下げているよしきを、よしきの考えたメニューをこなしているみんなを何度も見てきました。
そして冬、キャプテンのよしきと副キャプテンのはるきが、いつものように自分たちの試合の映像を持って、僕の家を訪ねてきました。いつものように一緒に試合の映像を見て、今後の練習計画を一緒に考えていると二人が切り出しました。
「どんなに厳しくてもいいので、もっと僕たちを勝てるチームに、西医体で優勝できるチームにしてほしいんです。」
このチームを見させてもらって4シーズン目、初めて彼らからそう切り出してきました。「本気」になった瞬間でした。
6月、チーム運営と平行してリハビリを続けてきたキャプテンのよしきがいよいよ実践復帰。自分が戻ってきたチームの構想を思い浮かべて、秋、冬、春とチームを作ってきたよしきがようやく選手としてチームに合流しました。
いつもチームの事を最優先に考えてきたよしき、よしきのそんな思いを知っているみんな。
「西医体、めちゃくちゃ不安だし、めちゃくちゃ楽しみなんですよ。」
よしきの言葉です。ほんまに本音なんだと思います。