ブログ&ニュース ( 2017年7月 )

7月のあれこれと徳島遠征と日韓定期戦

[ ~2022 三重バイオレットアイリス ]

7月が終わろうとしている。7月もあっと言う間だった。

大学生男子にチャレンジさせてもらった中部大学との合同練習、これは月末の徳島遠征、BSV(ドイツ)との一戦への試金石にしたかった。心や頭のトレーニングを目的としたSBTやライフスキルセミナー。池原(デンマーク・ニューコビンへの海外移籍)の送別会。池原は7月19日にデンマークへ旅立っていった。三重、岐阜、愛知、奈良、石川の小学生ハンドボーラーが鈴鹿に集結したバイオレットJr.カップ。バイオレットの選手もちびっ子ハンドボーラーと交流させてもらった。HC名古屋、飛騨高山BB岐阜、そして三重バイオレットアイリス、日本リーグ所属の3クラブがリーグ戦形式で対戦した東海クラブダービー。

そして7月最終週の徳島遠征。昨シーズンドイツ・ブンデスリーガ4位&ドイツポカールチャンピオンのBSVとのテストマッチを元にしたものだった。今鈴鹿でトレーニングを重ねる選手の7割がルーキーを含めた入団2年目未満の選手だが、若いメンバーでどれだけBSVにやれるのか?非常に楽しみにしていた。

MVI 22(15-16 7-13)29 BSV

前半8分6−2と好調な出だしの後、BSVはタイムアウト。おそらく序盤はMVIを舐めていたじゃないかと予想する。

このタイムアウトからが本当の勝負だった。オフシーズン中の欧州のチームはテストマッチでは勝敗ど返しで新戦術を試してきたり、日本には観光気分で来ている、経験的にそんな事は理解している。まずはこっちが先制パンチ喰らわせて、相手を本気にさせてからが勝負だと思っていた。

タイムアウトの後、本気スイッチの入ったBSVが襲いかかってきた。その後、一進一退の攻防が続き前半を終えて15-16の1点ビハインドでハーフタイムへ。後半の立ち上りから10分近く得点が奪えずに一気に10点近いリードを許してしまった。そのあと何とか攻撃を立て直して、追い上げるが逆転するには及ばす7点差での敗戦だった。

大型選手に対してこういうプレー&選手は通用すると仮説立ててこの2年間MVIを強化してきた。最初に通用したプレーに対して相手が対応してきた後に、次はこういうプレー(解決策)が必要・有効ではないか?そんな事を感じ取る事ができたBSVとの一戦だった。手応えと課題と手に入れる事ができた。それにしても選手は本当にいい表情でハンドボールしていた。一人のアスリートして純粋に強い相手と一戦交える。こんなに嬉しいことない。

徳島遠征を終えた翌日ではあったが、日韓定期戦を観戦してきた。

MVIから日本代表として選ばれている選手がどれくらい国際舞台で活躍できるのか?また国、性別、チームをを問わず国際舞台ではどんな選手が活躍し、どんなプレーが通用するのか?ナショナルフラッグを背負ってプレーする選手はどんな人間なのか?男女の国際試合を通してそんな事を観てきた。男女両チームの戦術や戦略、大会運営や会場の盛り上がりなどをライブで感じたかったのは言うまでもない。

MVIの主戦場は現時点は日本国内ではあるが、池原がデンマークに旅立ち、日本代表としても、原、多田、河嶋が活動している。鈴鹿で腕を磨いている選手の中にもいずれは自分も世界の舞台でと野心を持つ選手も少なくない。

国内で活躍することは勿論のこと、その先を見据えて個人・チームを強化していく。そういう視点の必要性を改めて感じた徳島遠征と日韓定期戦だった。

明日からは8月、指導者講習会、大学生チームの夏合宿の受け入れ、国体東海予選、そしていよいよ日本リーグが開幕する。



バイオレットJr.cup

[ ~2022 三重バイオレットアイリス ]

少し前の話になるが、7月上旬にバイオレットJr.cupを開催した。

三重県、奈良県、愛知県、岐阜県、石川県から小学生ハンドボーラーが鈴鹿に集まってくれた。

昨年に引き続き、バイオレットの選手が各チームについてベンチに入ったり、昼食を共にしたりと、子供たちの輪に入った。

今回はバイオレットの選手がそれぞれ大切にしている事や、小学生のみんなに大切にして欲しい事、知っておいて欲しい事を、各担当チームのみんなにお話させてもらう機会を設けた。

バイオレットの選手たちも1週間、どんな事を子供達に伝えるのか?どんな事を大切にして欲しいのか?って本気で考えて準備してくれた。

小学生のみんなは10分から20分の時間、バイオレットの選手からの話を真剣に聴いてくれた。

40分近く、日本一への熱い想いを小学生相手に真剣に話してくれた選手もいた。

目標設定の大切さを小学生の目線に合わせて噛み砕いて話してくれる選手もいた。

「怪我をしてしまって、今はこういう想いだ。」

「トライアウトを受けてバイオレットに加入して今は練習生だけど、こんな気持ちで頑張っている。」

「日本代表として、こんな想いで頑張っているよ。」

自分の想いや考えを整理して、自分の言葉で誰かに伝える。TOPリーガーとして、子供たちに自分の言葉で語りかける。

凄く大切な事だと思う。子供たちとってもバイオレットの選手たちにとっても素晴らしい機会になったのではないだろうか。



東海クラブダービー

[ ~2022 三重バイオレットアイリス ]


東海クラブダービーを無事に終えることができた。

昨年度から梶原BMと共に温めていた企画だった。日本リーグに所属している東海3クラブ(MVI、HC名古屋、飛騨高山BB岐阜)が切磋琢磨し東海地区からハンドボールを盛り上げていこうと、今回3チーム総当たりのリーグ戦を実施した。

MVI 24-24 HC名古屋
MVI 16-10 飛騨高山BB岐阜
HC名古屋 26-18 飛騨高山BB岐阜

1勝1分でMVIとHC名古屋とが並び、HC名古屋がMVIを得失点差2で第1回の東海クラブダービーを制した。

今回の東海クラブダービーを終えて、少し振り返ってみよう。

まず、試合結果に対して。1勝1分得失点差+6。全ての試合で勝利、全ての大会で優勝を目指している以上、無敗で大会を終えたとは言え、この結果に満足することはできない。

この大会のハイライトととなるのがこのシーンかもしれない。HC名古屋戦、後半の相手にリードを許す苦しい展開を潜り抜け、終盤に何とか追いつき、逆転に成功した。残り3秒24-23と1点リード。HC名古屋はここでタイムアウトを請求。タイムアウト明け、ロングシュートを防ぎきれずに24-24の同点でこの試合を終えた。HC名古屋のファイナルアタックを守り切ることができなかった。

試合内容で評価できる部分はあったとしても、僅かな差が勝敗を分ける。勝負の厳しさを痛感した。

とは言え、ルーキーを中心に普段プレータイムの少ない選手が今回は主役となり、60分のフルマッチを2本戦えたことは大きな収穫だった。練習やミニゲームでは経験できない、実戦特有の緊迫感が今回の東海ダービーには存在した。


可能な限り公式戦に近づけた運営だったことが大きな要因だろう。試合前のオフィシャルMTG、レフリー、3回のタイムアウト、試合前のアナウンス、有料観客、ユニフォーム、様々な要素が絡み合って公式戦にかなり近い臨場感、緊迫感を生み出していた。

これがビブスで試合、レフリーもそれぞれのチームから、30分一本みたいな感じであれば、ここまでエキサイティングなゲームにはなっていなかったではないだろうか。

梶原BMと常々、共有していた60分のタフなゲームを数多く経験することが何よりの選手&チームの強化につながる。これを具体化したのが今回の東海クラブダービーだ。

自分たちの価値を、自分たちで作り出していこう、高めていこう。そんな想いで今回、一緒に東海クラブダービーを共に盛り上げてくださったすべての皆さんに感謝します。

そして何よりも、ゼロからの企画にも関わらず、大きな事故や怪我もなく、東海クラブダービーを一つの形にしてくれた梶原BMに心から感謝します。