ブログ&ニュース ( 2023年2月 )

Cリーグを終えて

[ 2022~ 中部大学 ]


試験的に始まったCリーグ(仮)を無事終えることができた。

Cリーグとは2月8日〜26日まで約3週間かけて3チーム2回戦総当たりの部内リーグ戦のことだ。

Cリーグの1周目はお互い6:0DFを採用、高さは自由。2周目の前半は5:1DFで後半は制限なし、どんな守り方でもいい。スタッフからのオーダーはこれだけ。試合中の戦術、交代、タイムアウトなども自分たちの判断で行った。


試合がない時に、自分たちで準備して、タイミングや内容を考えてミーティングを行っていた。必要であれば、次の試合に向けて作戦を遂行できるように各チームで少し練習したりしていた。


試合前後に車座になって、自分たちで試合を振り返っていた。実力拮抗した同士で1チーム10名前後なので、一人一人にプレータイムはそこそこあるし、1年生でも重要な役割を担っている。

途中で足首を捻挫して離脱する学生がいれば各チーム内でやり繰りする。本職と違うポジションでチームを助けていた学生もいた。ユニフォームを着るってこともあってか、1年生の中には試合の前日、緊張で寝付けなかったって学生もいた。(ちなみに、この学生もリーグ終盤戦にはいいプレーを連発させていた。)

こういうチームへのロイヤリティーや緊張感やが人を成長させる。


たった3週間、各チーム4試合、たかだか自チーム内での部内リーグ戦。

それでも、いつも以上に体調管理に気を配り、アルバイトや実習などをやり繰りして、過ごしている様子が随所に伝わってきた。

個人の特徴をお互いに分かっているからこそ、自分の弱い部分は徹底的に付け込まれる。自分の強みは相手に防がれる。リーグ戦が進むごとに自分の得意なことが通用しなくなっていったかもしれない。あるいはそれを乗り越えてコンビが成熟していったかもしれない。

リーグ戦、60分のフルマッチだから経験できることがある。何よりも試合は楽しい。それに尽きる。

今回、作取監督が優勝チーム、個人賞、ベストレフリー賞などのトロフィーを用意してくれた。

実に粋な計らい。当然、学生たちのテンションはMAX。モチベーションもアゲアゲである。漢・作取監督はこういうのトコトンやる人。徹底的にやっちゃう人。昔からね。

優勝、MVP、得点王の三冠王に輝いた中島(2年生)と漢・作取監督。(二人とも嬉しそうや)



5年ぶりに慶應義塾体育会女子ハンドボール部へ

[ パートナーハンドボールスクール ]


2018年以来、5年ぶりに慶應義塾大学へ足を運んできた。体育会女子ハンドボール部のミニキャンプにゲストコーチとして参加させて貰った。

こうした活動をサポートしてくださっている日本シグマックス(ザムスト)様、ファーストフロンティア(トランジスタ)様、いつも本当に有難うございます。

今回、トランジスタの高崎さんが忙しい仕事の合間に同行してくださった。指導現場に足を運び、メモをとりながら観て下さった。嬉しいよね。

さてさて、慶応義塾体育会女子ハンドボール部の多くの部員は大学入学後にハンドボールを始める。中学や高校の時にハンドボールを経験している部員は各学年に1名いるかいないか。OGコーチングスタッフの皆さんが後輩たちの主体性を引き出しながら指導にあっている。

今回は合計4セッション。部分練習2コマ、ミーティング1コマ、総合練習1コマ。

攻守の2on2やそこからの発展が70%、少人数(3on2まで)の速攻が20%、傷害予防を兼ねた動作技術トレーニング(加減速、方向変換、ジャンプの着地動作など)が10%くらいのボリュームで指導を行なった。

上記のテーマやメニューを作成するにあたって、事前にZoomミーティングを2度実施した。練習や試合の映像をチェック。個人の特徴やレベル感を把握。その上で彼女たちがどんなチームを作って行きたいのか?その中で今回のミニキャンプの位置付けはどこにあるのか?を聴かせてもらった。そこから先は共同作業、僕からも選択肢を提示しながら一緒にメニューを考えた。


コーチングスタッフの皆さん、実は5年前の講習会の際にはみんな学生ハンドボーラーとして参加していた、今は卒業して社会人をしながらも後輩たちの指導にあたっている。OGとは言え中々、出来ることでは無いなぁと。


そして、現役学生と若きコーチングスタッフを優しく見守るカラサワアイさん。2017年に鈴鹿で実施した指導者講習会に関東から参加してくださってからのご縁。嬉しい再会。

写真はないけど、前監督のイエムラ専務理事、MVI時代にもお世話になりまくった東海林さんとの嬉しい再会。男子高校生指導者の遠山さん(はじめまして)が見学に来て下さった。

さてさて、初日の部分練習、2日目の部分練習を終えての二日目午後から総合練習ではOGさんたち相手に、随所に好プレーが表現できていた。「分かって出来た」「分かっているけど出来なかった。それを理解できている」みたいな機会が増えてきた。「分かって無いことを分かっていない」ってことが減った。

「自分たちがどんなハンドボールをしようとしているのか?」
「その中で自分の強みをどう出していくのか?」

って大切やと思っている。

2日目の練習の合間のミーティング。総合練習に向けて攻守のテーマを確認。その後、キャプテン、副キャプテン、リハビリ期間中の学生からの涙ながらのメッセージ。チームを想えばこその葛藤、揺らぎ。学生スポーツ、チームスポーツってええなと。

慶応義塾体育会女子ハンドボール部の皆さん、今回も素晴らしい機会を頂き本当に有難うございました。



フルマッチでしか得られないものがある。リーグ戦だからこそ得られるものがある。

[ 2022~ 中部大学 ]

実験的に部内で3チーム作って、リーグ戦を展開している。名付けてCリーグ。

約3週間かけて3チーム総当りの2周を予定している。今週開始して、今日で1stラウンドを終えた。

30分前後半、タイムアウトありのフルマッチ。会場設営、映像撮影、レフリーなども学生たちが行う。チーム戦術も選手交代もタイムアウトも全て学生たちが行う。各チームにほんの少しだけ、スタッフからのオーダーは出してあるが自由度は90%くらいある。

3週間の中で必要であれば内容もタイミングも自分たちで考えてミーティングを行う。


昨年のインカレが終わってから2ヶ月半くらいかけて学生たちが自分たちでリーグ戦を戦えるように準備を進めてきた。

Cリーグの2ndラウンドは再来週。今から楽しみにである。

部分練習も大事だし、20分や30分のミニゲームも有意義だ。しかし、30分前後半のフルマッチでしか得られないものがある。リーグ戦だからこそ得られるものがある。

自チーム内と言えど、ユニフォームを身に纏っての試合は嫌が応にもテンションが高くなる。

全員がリーグ戦を経験した上で今週末のJHL観戦(琉球コラソンvsトヨタ車体、北陸電力BTvs大同特殊鋼)。これまた楽しみである。



いま、ここ、じぶん

[ 2022~ 福井県スーパーアドバイザー日々 ]

2022年度の福井県のスーパーアドバイザー事業を無事終えることができた。2009年から合計6シーズン在籍した北陸電力ブルーサンダー(以下、北電BT)に2022年4月から何度かコーチングをする機会を頂いた。

毎回、須坂監督と事前に打合せをしてその時のテーマや課題を聴かせて貰った。須坂監督からのオーダーを参考にしメニューを作成、その場で選手の反応を見ながら進めていくことが多かった。

少し話を戻す。

2007年にドイツで左膝を脱臼して、所属チームがなく、リハビリを続けている時に救いの手を差し伸べてくれたのが北電BTだった。2009年の夏が終わる頃に縁も所縁もない福井で活動することになった。シーズン途中に通過登録して貰って、数試合は少し試して使ってもらえた。テーピングをグルグル巻きにして試合に出ては相手にスコンスコン抜かれて、1ヶ月も経たないうちに殆ど出番はなくなった。

そこからDFメインでまともに試合出場できるまでに2年くらいかかった。左膝を脱臼して北電BTに加入するまでに約2年。そこからそれなりに試合でプレーするまでに更に2年。合計4年かかって試合出場できるようになった。本職のRBと2枚目DFではなく、中央を守るディフェンダーが新しい役割になった。

当時の北電BTは連戦連敗。1年に1回勝てたら良い方だった。仕事を終えて夜の練習をスタートする時には3,4名で開始。練習の途中に人が増えてきて、やっと最後の30分に4対4が出来るなんてことが日常的にあった。平日に残業しておかないと、週末の試合や遠征に帯同できない現実があったのだ。トップリーガーがこれで良いわけないのだが、当時はこういう現実を受け入れて、拾ってくれた北電BTに感謝してハンドボールを続ける以外になかった。

最後の3シーズンはコーチ兼任選手として神田監督、前田監督のもとで多くの経験をさせて貰った。須坂監督、藤坂キャプテンは北電BTでのラストシーズンの大卒&高卒ルーキーとして一緒にプレーした。当時のチームメイトでまだJHLに在籍しているのは須坂監督と藤坂キャプテン、そして福岡ゴールデンウルヴスの赤塚コーチ兼任選手のみになってしまった。

その二人が監督&キャプテンを務める北電BTでこの仕事をさせて貰えるのは感慨深い。

2022-2023シーズンもいよいよ終盤。シーズン終盤のこの時期は、多くのチーム、多くの選手が色んな事を抱えながらハンドボールしている。新リーグ構想の事もあってか、今シーズンは尚更だ。

プレーオフ争い、レギュラー争い、ベンチ入り、怪我、引退、国内移籍、海外移籍、追加登録、試合での好不調、一試合の勝ち負けで、天国と地獄が交互にくる。

残り数試合、数時間、今のそのメンバーでハンドボールができる限られた時間。今いる自分の場所に集中して、全力を注ぐ。その先に未来がある。

JHLの選手として活動できる一瞬一瞬って本当に貴重だ。「いま、ここ、じぶん」に集中して全力を出し切ることができますように。ただただそれだけ。

それにしても現在進行形で指導しているピサノ(中部大学3年)が北電BTに加わることになるとは夢にも思わなかった。


フレア体育館に行くと、毎回誰かしらと懐かしい再会がある。今回は当時のチームメイトの高橋&高田&桜井(桜井は残念ながら写真なし)と嬉しい再会。

彼らは今、福井の子供たちのコーチをしている。