ブログ&ニュース ( 2023年6月 )

ユメセン 坂本小学校へ

[ ユメ先生 ]


先週、6月16日(金)は久しぶりのユメセン。いつ以来かも定かでは無いくらい久しぶりぶり。

MVI &JPNとダブルワーク、2019年の熊本世界選手権を終えてコロナになって、全くユメセン出来なくなっていた。

本当に久しぶりのユメセンだった。今回は岐阜県中津川市の坂本小学校へ。

最初はゲームの時間。みんなで体育館で体を動かして、ルールを確認して、作戦を考えて、協力して、失敗して、また作戦考えて、挑戦しての繰り返し。


ゲームの時間の後は、教室に移動して、夢や目標について考える時間。

特にやりたい事もなくて、ユラユラ、フラフラしていた中学、高校の頃。何となく始めたハンドボール。別にハンドボール選手になりたくて始めたわけでも無いし、ハンドボールで食っていくつもりも全くなかった。夢中になったり、熱くなったりするより、何でもテキトーでええやんくらいに思っていた。自分の人生やのに、他人事のようにテキトーやった。何となくこのままじゃあかんなと感じていた。けど、どうしていいのか分からんって感じやった。

中部大学に入学して、本気でハンドボールに打ち込み出してから、人生が大きくシフトしていった。本気になると、壁にぶつかる。それこそ何度も。良い時ばかりじゃないどころか、良い時なんて殆どない。それでも、本気でハンドボールすることが楽しかった。

大学を卒業して当時、6年連続の日本一だったホンダに加入した。殆ど試合に出ることもなく、プレーオフの時には応援スタンドで太鼓を叩いていた。日本一になって「嬉しいけど、悔しい」みたいな感じが続いた。この時点で何度も引退を考えた。ストックラン(フランス代表のスーパースター)はヤバすぎた。

ホンダ熊本を経由して、一念発起して2006年にドイツに渡った。1年目に優勝できたと思ったら2年目に左膝を脱臼して、最高潮から奈落の底に突き落とされた感じだった。ドイツのドクターには、「将来自力で歩けたらラッキーだよ。選手としては難しい。」と告げられた。ピルナ(ドイツのクラブ)をクビになって、帰国した。

2年間は何があってもハンドボールをもう一度するためにリハビリをすると決めた。それ以上やっても無理なら辞めることにした。携帯電話も解約して、ペットボトルの水を買うのも悩むような生活をしながら意地になってリハビリ続けた。貯金を食いつぶした。転職活動をしながら、リハビリをしながら、チームを探した。

2009年トライマックスの泉さんに救って貰って福井で仕事をさせて貰えることになった。そして北陸電力BTが拾ってくれた。結局6シーズンもプレーさせて貰った。

指導者に転身し、2015年から三重バイオレットアイリスの監督になって5回もプレーオフに連れていって貰った。それなのにプレーオフでは一度も勝てなかった。並行して2017年からはおりひめジャパンのコーチとしてウルリック達と一緒に仕事をさせて貰った。

そして2022年から母校・中部大学に戻ってきて、将来有望な若い学生たちと一緒に汗を流す毎日。

チームを移籍したり、海外(ドイツ)に拠点を移したり、大怪我してクビなったり、30歳過ぎて路頭に迷ったり、失敗ばかり。「やめておいた方がいい」「もうやめとけ、無理するな」って言われることの方が多かったけど、多くの人に支えて貰って今も何とかやっている。(やれてんのか???)

いい時ばかりじゃ無いけど、夢や目標に向かって本気で挑戦して生きていくって悪くないで。



第2回 Cリーグ ~フルゲーム&リーグ戦の意味~

[ 2022~ 中部大学 ]


6月7日~20日まで第2回のCリーグ(部内リーグ)を実施した。今回は1~4年生までを可能な限り実力拮抗状態になるよう4チームに分けて、総当たり1周のリーグ戦。その後にリーグ戦上位2チーム同士での決勝戦。

公式戦同様にユニフォームを着て試合をする。会場設営、レフリー、オフィシャル、モップなどは自分たちで行う。交代はもちろん、ゲームプランを考えたり、タイムアウトや戦術変更なども、すべて自分たちで行う。ベンチにはコーチングスタッフはいない。

西日本インカレのメンバー選考も兼ねているので、ゴリゴリのバチバチの熱いプレーの連発だった。


そして、今回も作取監督の粋な計らいでMVP、ベスト7、ベストディフェンダー、ベストレフリーなど、個人賞も準備されている。こんなの燃えるやん。燃えたぎるやん。

チームA(1位通過)vsチームB(2位通過)のファイナルは前半を終えて13-13の同点。最後までどちらも一歩も譲らない大接戦を1点差で制したチームBの優勝で幕を閉じた。2位通過のBチームの逆転優勝。

チームA 30(13-13 17-18)31 チームB

自分のプレーに必死になっている1,2年生もいる(それでいいと思う)。少し余裕が出てきて、自分のこと集中しつつ両隣をフォローしながらプレーする3,4年生(中には、自分のアピールに徹する3,4年生もいる。それはそれでいいと思う)。

指揮官的な視点を持って、2~3手先まで読んで全体を統率しながらプレーしている上級生もいる。試合が終わってから「あの時って何をやろうとしていたの?」とか「何を考えていたの?」とか質問すると自分の言葉で教えてくれる。

なるほど、将来「指導者になるのも面白そうや」とか思いながら聴かせてもらっている。

言うまでもないが、細かな技術練習、部分練習、フィジカルトレーニングなども重要。

フルゲームにしている意味。30分前後半のフルゲームだからこそ得られるものがある。勝敗の行方がラスト5分きっても分からない試合。その中で勝敗の責任を担いながらコートに立つ。喜びを爆発させたり、励ましたり、時には不甲斐ない自分やチームメイトのプレーに憤ったり、怒りをぶつけたり、弱気な自分が現れたり、色々。

この世代で勝敗の行方が見えない試合を年間何試合できているか?そして何試合、そのコートに立ってプレーできているか?公式戦や国際試合でその経験を積めるに越したことは無いが、現実的にはまだそうでは無い。フルゲームだからこそできる経験。

リーグ戦にしている意味。1試合だけではなく、勝って負けても次の試合への準備がある。一定期間戦うので、体調管理や、相手チームの研究、自チームの修正なども必要になってくる。リーグ戦を通して、いいコンディションを保ち、再現性を持って良いプレーを数多くできるか?こういうのはリーグ戦だからこそできる経験。

世界を見渡せば、同世代の選手たちは生活をかけて、こういう経験(フルゲームやリーグ戦)を年間通してやっている。クラブレベルでも、ナショナルチームレベルでも。

Cリーグの決勝戦前にはちゅとらも駆けつけてくれたのだ。

というような第2回Cリーグやった。



東海学生ハンドボール選手権大会 2023

[ 2022~ 中部大学日々 ]


先週末6月17日、18日は東海学生ハンドボール選手権大会が開催された。コロナもあって数年ぶりの開催とのこと。

【東海学生ハンドボール選手権大会】

【この大会の特徴】
・各チームから複数チームのエントリーが可能
・1日日に5チームによる1次リーグ戦が5組(A組〜E組まで)
・2日目に5チームによる2次リーグ戦が5組(1位リーグ〜5位リーグまで)
・試合時間は25分

ってことで、中部大学は1.2年生の混成チームを2チーム作ってエントリーした。僕は中部大Bを担当。

6月17日の1次リーグはB組、試合会場は大同大学。

09:30~ 中部大B 14-13 大同大A
10:50~ 中部大B 19-5 名工大
12:35~ 中部大B 14-12 愛教大A
14:20~ 中部大B 25-9 東学大

1試合目、3試合目はずっと追いかける展開だったけど、粘って粘って逆転に成功。なんとか4戦全勝でB組を1位通過。

公式戦に出場すること自体が初めての学生も多数。ほぼぶっつけ本番のメンバー構成だったけど、プレーしながら自分たちで微調整して合わせていくのを楽しんでいた。ギリギリの展開の中で勝利できると自信に繋がる。みんな、いい顔でハンドボールしていたな。

6月18日の1位リーグの試合会場は中部大学メインアリーナ。帰ってきたぜ、ホームに。

09:30~ 中部大B 4-15 大同大C
11:25~ 中部大B 15-10 中京大A
13:10~ 中部大B 14-15 中京大B
14:55~ 中部大B 20-16 名城大A

初戦の大同大Cには手も足も出なくてフルボッコにされた。この後が大事。このチームのキャプテン平野を中心にファイティングポーズを取り直して、次戦に勝利。3試合目はリード保って終盤を迎えたが、最後にサヨナラゴールを叩き込まれて悔しい敗戦。ヒリヒリした展開でコートに立ち、そんな中でシュートを決めたり、外したりする。喜び、悔しさ、憤り、そんな中でしか経験できないことがある。

この時点で3戦1勝2敗。

4試合目が始まる前に、4戦全勝で大同大Cの1位が確定。ってことで、ラストの名城大A戦に勝利すれば2勝2敗で2位の可能性が出てきた。

急造メンバーでの8試合目。このメンバーでやるのもラスト。

最後の名城大A戦に向けて、自分たちでミーティングをしてゲームプランを確認していた。どんな状況下でも、目の前のことに集中して、最善の準備をする。こういうの本当に大切。

ラストマッチは序盤から得点の取り合いが続いた。ノーガードの殴り合い。デンプシーロール(なんのこっちゃ)。DFが修正出来ないまま試合は進んだが、最後の最後まで得点を奪い続けて4点差で勝利。終わってみれば1位リーグは4戦2勝2敗(2位)。

課題も収穫もあった2日間。

試合時間から逆算して、どのタイミングで栄養補給して、どのタイミングでW-upをどれくらい入れるか?ある程度を事前に計画を立てて、自分たちでその場で微調整しながら8試合を戦っていた。タイムテーブルを見ても分かるが、両日ともにちゃんとした昼食をとるのが難しいスケジュールだった。当日の朝食や夕食、睡眠時間(就寝時間)、そこまで予め考えて、25分×8本の試合に集中していく。

試合なので、徹底的に勝利は追求する。準備を含めて、自分たちで何をどれくらいできるのか?(何ができないのか?)を見守りながら、ベンチに入っていた。1年生のマネージャーもドキドキしながら、ベンチに入ってスコアを一生懸命とっていた。

勝敗、成長、感情、性格、影響ってのは「ゴール系団体ボールゲーム」の醍醐味だと思う。

勝利を徹底的に追求する。その為には、お互いの性格や感情を共有して、お互いに影響を与えながらコミニュケーションをとる。

コミニュケーションって言うのは、言語だけではない、目線、ジェスチャー、身振り手振り、感情、使えるものを総動員して、自分の意図や意志を伝える。相手の意図や意志を感じ取る。

そうすることで、成功する可能性を高まる。再現性のある成功が増えることで勝利は近づく。プロセスを大切にして勝利を追及することで、チームとしても個人としても成長していく。

と僕は思っている。

今回は1.2年生が試合に集中できるように3.4年生がサポート役に徹してくれていた。試合のオフィシャル、モップ、レフリー、写真&動画撮影など、もちろんプレーで気がついたことはコートサイドや試合の合間にアドバイスをしてくれていた。

いろんな意味でスポーツ、試合、大会というのは個人やチームを成長させてくれる。



平日は中部大学春日丘高校、週末は啓新高校と ~Pull &Push~

[ 2022~ 中部大学ハンドボールスクール日々 ]


先週は高校生チームと一緒に練習する機会が2度あった。6/8は併設校の中部大学春日丘高校が平日にも関わらず、足を運んでくれた。

この日は中部大学1~4年生&春日丘高校1~3年生で総勢約90名。

中部大学4チーム、春日丘2チーム、合計6チーム作ってハーフコートでの6on6。オールコートでの6on6。最後にミニゲーム。どちらのチームの学生たちもみんな頑張っていた。


中部大学には春日丘高校出身の学生が多い。

こうやって母校と一緒に練習ができるとやっぱり嬉しいよね。お互いに励みになる。

平日でも、こういう機会を定期的に作っていけるとええなぁ。春日丘高校のみんな東海大会頑張ってね。

兄弟チーム同士、切磋琢磨&協力して学内、そして春日井市のスポーツシーンを盛り上げていこう。


週末6/12には福井から啓新高校がきてくれた。

この日は中部大学1年生と合同練習。午前90分、午後120分の2セッション。

ピヴォットを絡めた2on2、Noピヴォットでの3on3など数的同数の攻守。ピヴォットを絡めた3on2、Noピヴォットでの3on2など数的優位/不利の攻守。

高校生と大学生をミックスして4グループに分けて数的同数、数的優位/不利のスモールゲームをメインに進めていった。幾つかのスモールゲームの後に大学生vs高校生での20分ゲーム。

最後は同じポジションで集まって10分間の意見交換タイム。大学生にとっても学びの一日。


ゴールキーパーグループで意見交換中。

狙い(テーマ)は同じでも、少しずつ設定を変えて常に新しい刺激を入れる。同じことの繰り返しにならないようにしつつ、色んな状況に対応できるように引き出しを増やしていく。そうする事で、少しずつ再現性が出てくる。

学生たちが、自らの判断で挑戦して、失敗して、次に繋げようとしている時は、黙って見守る。気づけていなさそう時は、問いかける。少しできるようになってきたら、また次の状況をぶつける。

Pull & Push。

話は変わって、午前中のセッションが終わってからコーチングに興味がある学生に個人的に提案してみた。

「15分くらいウォーミングアップやってみる?散らかったらフォローするから。どう?」
「え〜、いいんすか?どうしよっかなぁ。でも、やってみていたいです!!!」
「OK。ええよ〜。」

こんな感じのやり取りを経て、お昼休みの間に自分でメニューを考えて、道具を準備して、進行してくれた。同級生たちも意図を理解して協力してくれていた。


「どうやった?やってみて。」
「説明が難しかったっす。自分としては20~30点くらいっす。」

学生の間に色んな経験をして、将来の準備に繋がるとええなぁと思う。


啓新高校の3年生にとってはこの日の合同練習が最後の活動になるとのことだった。顧問の先生からその事を事前に教えてもらっていた。大学生のみんなにもその事を伝えた上で午前、午後と一緒に練習をした。最後の20分ゲームを終えて、両チーム一緒に記念撮影。

高校生にとっても、大学生にとっても、お互いを高め合う機会になったのであれば嬉しい。


そうそう練習前の一コマ。

「くっしーさん、覚えてますか?」
「おおお〜〜、覚えてるでぇ。北電Jrでやってたやんなぁ〜〜。」

って声を掛けてきてくれた啓新高校のキャプテン。って事で、全体練習が終わってから記念の1枚。

当時は小学校低学年やったのに、今は高校3年生でキャプテンとしてチームを纏めていた。いや〜、嬉しい再会やった。



大人のハンドボール教室へ

[ ハンドボールスクール日々講師 ]

5月21日に東海学生春季リーグ終了して、翌日5月22日完全オフ。そしてなんと5月23日はトヨタ車体(日本リーグのトップチーム)とのテストマッチ。嬉々とした表情でトップ選手に挑む学生たち。何度、跳ね返されても立ち向かっていってたな。更に鍛え上げて本当の意味で勝負できるようになっていこう。日本の中での現在地を知る事ができた。

そこからチームは1週間のオフ、この期間に福井永平寺ブルーサンダーのコーチに足を運んできたわけだ。実はこのタイミングでアッサーノ朝野選手と対談させてもらってきた。朝野選手は今年度からトランジスタアンバサダーに就任。今回は共にトランジスタファミリーってことで、朝野選手とお互いに3つずつ質問して、答えてって感じの対談。



【対談動画 朝野選手×櫛田コーチ】

5月30日に活動再開、先ずは頭の整理。春季リーグ戦の総括と西日本インカレに向けてのスケジュールやテーマの共有が目的である。次はどこに向かって頑張っていくのか?チームが向かう方向と自分が向かう方向を揃える。スタッフと選手が同じページを開いて進んでいけるように。

6月2日は春季リーグ戦でアベック優勝を果たした野球部とハンドボール部で春日井市長&春日井商工会議所を表敬訪問。中部大学は「スポーツ宣言」をしている。学内や春日井市に少しでも明るいニュースを届けることができてよかった。

翌6月3日、野球部は全国大会へ。ハンドボール部全員で見送ってきた。

ここで、ようやく本題。6月3日は午後から「大人のハンドボール教室in東海」の講師役ってことで、稲沢に足を運んできた。

ハンドボール未経験の方、JHL観戦をきっかけに少しハンドボールを始めた方、雨で交通機関が乱れた中車で関東から参加してくださった方、学生時代にハンドボールをやっていた方、お子さんを連れて家族で参加してくださった方、多種多様な皆さんが笑顔でハンドボールを楽しんでくれた。

ボールに慣れてもらって、簡単なルールを2つ(9mの外からシュートOK &3歩→ドリブル→3歩は自由に動ける)だけを伝えて、動きながらルールを覚えてもらって、シュートやフェイントは自分のレベルに合わせてやってもらって、あとは5分ゲームを5本。

経験者の方がそれとなく、未経験者の方を気遣ってくださったこともあり終始和やかな雰囲気で進んでいった。ここ数年はハンドボールを競技スポーツとして関わる機会が殆どだった。今でも中部大学ハンドボール部の指導を行なっている時は競技スポーツの側面が多いが、授業でもそやけど少しずつハンドボールの生涯スポーツ的な側面を感じる機会が増えてきた。これはこれで新しい気づきがあって面白い。

高校時代、大学時代の仲間との再会。JHL観戦仲間との再会。ジャンプシュートを打つ楽しさ。体を動かすことの清々しさ。失敗したり、息が上がったりする機会。はじめましてのちょっとした緊張感。色々あったなぁと。

「大人のハンドボール教室in東海」最高やったな。