ブログ&ニュース ( 2023年8月 )

千葉ポートアリーナとか、Kリーグとか、渋谷教育学園幕張とか

[ パートナーハンドボールスクール ]

先日、千葉県へ足を運んできた。千葉ポートアリーナ&渋谷教育学園幕張高校。

千葉ポートアリーナではコート3面に14チーム200名程が大集結。午前は傷害予防を兼ねた動き作り、色んなルール、制約で縦の2on2、横の2on2。午後は状況設定をされたゲーム中心。今回はこんな感じで指導者研修を兼ねたクリニックと合同練習試合を実施。

僕は全体のプログラム作成&進行役。次のメニューのデモンストレーション&ポイントなどを説明。そのあとは3コートに分かれて、担当の指導者の方がコーチング開始。僕は各ブロックを巡回しながらフォロー、タイミングを見て次のルールや条件、選択肢などを提案。それを受けて指導者の皆さんが、担当している選手たちの反応を見ながらアレンジして進めていく。だいたいこんな流れ。

状況設定ゲーム。試合開始直後にリードした時、リードを許した時、前半終了間際、相手の退場時、こちらの退場時、試合終了間際のタイムアウト明けなどなど、実際の試合に近いシチュエーションを設定しての試合。白熱。


今回も纏め役は渋谷教育学園幕張の澤崎先生(写真右)。同じ歳。もう10年くらいの付き合い。千葉県の裾野を広げる事、レフリーの事を真剣に考えてアクションを起こしている人。写真左の大村先生は澤崎先生の教え子。10年前に初めて澤崎先生に会った時の最上級生。嬉しい再会。

今回、千葉県でハンドボールをするは5年ぶりかな。前回来た時に、「トーナメントも悪くないけど、リーグ戦が選手も指導者もレフリーも育てますよね。成長できますよね。」って話をしていた。僕も混ぜて貰って澤崎先生と前回参加してくださった指導者の皆さんと喧々諤々とその話をしていた。

その後、すぐに澤崎先生は実行に移して、千葉県内の有志チームでKリーグを作った。ユニフォームを着て、ホーム&アウェーで、半年くらいかけてリーグ戦を回している。リーグの理念を明確にして、登録選手が全員出場できるように試合も前後半ではなく、1/3×3セットという独自ルールを策定するなど毎回試行錯誤しながらリーグ運営をしている。

今回の14チームの中にはKリーグに参加しているチームもあるとのことだった。因みに何のKか、今回教えて貰って驚いた。

渋谷教育学園幕張では中学、高校の男女をコーチング。講習会というよりも、午前、午後とがっつりハンドボールの練習(コーチング)。


最初に幾つか映像を観て、これからやる事の全体像を掴んで貰って、1日のテーマや流れを説明。殆ど説明せずに、メニューをこなしながらテーマや狙いを感じ取ってもらう時もあるけど、今回も説明してから練習開始。こういうのはケースバイケース。

写真は無いけど、映像ミーティングをした理科室(実験室)は本当に懐かしかった。以前、南木さんも覗きにきてくれたことがあった。南木さんは僕のこういう活動を良くに気にかけてくれていた。理科室でその時の事を思い出した。

澤崎先生からの午前のオーダーはDF。みんなでフランス代表のDF観て。数的同数(1on1やポストとの2on2)の状況、数的不利の状況を色んな条件下、環境でプレーして、最後に6on6で真剣勝負。

午後からは色んな条件下で横の2on2&縦の2on2をやって、最後に2on2~6on6までのスモールサイドゲーム。みんな午前、午後と元気一杯頑張ってくれた。

お昼休憩の時も、全体練習が終わってからも、コートでニコニコしながらハンドボールしている、ハンドボールが大好きな渋幕のみんな。今回も最高やったぁ。

そしてまたまた嬉しい再会。澤崎先生の教え子たちが後輩たちの為に集まってきてくれた。10年前は中学生や高校生。今は大学生だったり、社会人だったり、教員だったり。僕にとっても嬉しい再会やったなぁ。



真夏の福井永平寺ブルーサンダーへ

[ 2022~ 福井県スーパーアドバイザー ]

8/17~19と福井永平寺ブルーサンダーへ足を運んできた。福井永平寺ブルサンダーは現在、日本ハンドボールリーグの前半戦を終えた所。前半戦を終えて、11月のリーグ再開に向けてリスタート。このタイミングでのミニキャンプにゲストコーチ(福井県スーパーアドバイザー)として参加させてもらった。

前半戦を終えて選手のフィーリング、チームとしての総括、今回のミニキャンプのテーマなどを須坂監督から聴かせて貰った。その上で試合映像を確認し何度か須坂監督と事前の打合せをしてミニキャンプを迎えた。

企業チーム(北陸電力ブルーサンダー)からクラブチーム(福井永平寺ブルーサンダー)に移行し、新体制で挑んでいる今シーズン。春先に行った時に初々しい感じだったルーキーたちも実戦に揉まれた顔つきになっていた。

リードして折り返した後の後半、五分五分で進んだ試合終了間際。良い内容で進めた先では確実に、思うように行かない内容だとしても、粘って粘ってしぶとく勝ち点をもぎ取っていけるか。

チームとして、個人として、もう一歩、もう二歩踏み込んで、何かを掴み取りにいく。ハンドボールをやってる中で、その先にある何かを選手たちに少しでも感じ取ってもらえるように。それしか出来ない。

活動場所のフレア体育館では、トップチームが練習をしているコートの隣で、育成世代の小学生や中学生が活動している。その育成世代を指導しているが元チームメイト(北陸電力ブルーサンダー)たちだったりする。因みに今回も、表さん、高橋準、桜井に会った。小学生を教えていた。

福井に来るたび、この環境って本当に凄いなと思うし、この好循環って本当に素晴らしいなと思う。今の日本ハンドボールリーグにも数多くの福井県出身の選手がいる。

今、僕は中部大学の指導をする事が殆どだが、試合会場で北電Jr出身の他大学の学生が「くっしー、覚えてますか?今はドコドコ大学でやってます。」って声をかけてくれたりする。親御さんが応援席から「くっしー、元気か?」って声をかけてくれたりする。親子で写真を一緒に撮ったりもする。嬉しい限りや。(インスタでもTikTokでも何で好きに使っておくれと伝える。)

チームの体制が大きく変わったとは言え、2009〜2015年まで計6シーズンお世話になった福井県のチーム。当時のチームメイトも僅かに残っている。Mrブルサンダーの藤坂、須坂監督は共に汗を流した仲間だ。昨年度から年に数回だけど、自分がお世話になった福井県のチームにこうやって関わる機会を頂けるのは本当に光栄だ。

新チームスタートの時期は、本当に大変な事が多いと思うけど、今取り組んでいる事、種を蒔いている事が、5年先、10年先、もっと先に繋がってくると思う。

福井永平寺ブルーサンダーの皆さん、今回もありがとうございました。



西日本インカレ2023 準優勝

[ 2022~ 中部大学 ]

8/8~13は西日本インカレだった。結果は準優勝。今このブログを書いているのが8/15なので48時間前くらい前は大阪体育大学との決勝戦の真っ最中だった。たった二日前のことが、遥か昔に感じる。

予選リーグは龍谷大、京都大、京都産業大との3連戦だった。中部大以外の3チームは全て京都の大学っていう面白い組み合わせやった。

【予選リーグ】
8/8 中部大 39-25 龍谷大
8/9 中部大 41-16 京都大
8/10 中部大 29-14 京都産業大

試合を重ねるごとにDFも良くなり、結果も内容にも拘って予選ラウンドを1位通過することができた。この時点でインカレ出場権を獲得。登録選手20名全員が予選リーグに出場し、いい手応えを感じながら決勝トーナメントに駒を進めることができた。


8/11 中部大 44(19-19 15-15 4-2 6-0)36 福岡大

準々決勝の相手は福岡大。今の中部大学の学生たちは、学生曰く、西日本インカレ、そしてインカレとトーナメントで勝利した経験がないらしい。こちらが思っている以上にその事を気にしている様子だった。「僕らトーナメントで勝てた事ないんすよ。マジでここが壁っす。」

そんな背景もあっての福岡大戦。前半から一進一退の攻防が続き、なかなか主導権を握ることができない。予選リーグで手応えをつかんでいたDF陣だったが、福岡大OF相手に悪戦苦闘。後半ギリギリのところで同点ゴールをねじ込み延長戦へ突入。延長に入って一気に流れが中部大へ。

延長戦に入る前、後半が終わったタイミングでも学生たちは割と落ち着いていた。この状況下(延長戦)への準備は事前にしていたこともあって「これやったぞ。延長戦やったで。」と口にしていた事をよく覚えている。学生たちは自分たちの手で重い扉をこじ開けた瞬間だった。


8/12 中部大 38(19-15 19-19)34 関西学院大

準決勝の相手は関西学院大。指揮官は銘苅淳。そうあのメカルアツシである。銘苅さんがコーチングしているチームと公式戦で対戦するのは、三重バイオレットアイリスvsオムロンで戦った時以来かな。大会前からお互いに順当に行けばこのタイミングでの対戦になりそうだったので、実は西日本インカレ前から個人的にはかなり楽しみにしていた。

軸になる戦術、そこからの枝分かれと再現性の高い攻撃を展開してくるチームだった。前半から関西学院大の再現性の高い攻撃の意図を読み、ハードに接触して守り抜く中部大DF陣。前半を終えて19-15の4点リードでハーフタイムへ。

後半も高い集中力を保ち徐々にリードを広げる。後半ラスト13分弱のところで関西学院大は6:0DFから4:2DFへシステムチェンジ。6対6での攻撃と7対6での攻撃をミックスさせながら、関西学院大の追撃を交わして何とか交わして勝利する事ができた。念願の決勝戦へ。


8/13 中部大 34(18-10 13-21 1-4 2-5)40 大阪体育大

いよいよ決勝戦。大一番の相手は大阪体育大。中部大にとっては平成26年以来、10年ぶりの決勝戦。その時の相手も大阪体育大とのこと。中部大の学生の多くは人生で初めての決勝戦とのことだった。

決勝戦、最高の立ち上がり6-1。大阪体育大のタイムアウト。その後、6-3と少し追い上げられるが中部大は6:0DFで相手の攻撃を封じ、18-10の8点リードで前半を終えた。ハーフタイムでも緩んだ雰囲気はなく。「絶対に受けに回らずに速攻はいつも通り押していこう。」「バックチェック、DFを最後までやり切ろう」と声を掛け合っていた。

後半開始。大阪体育大は前半の中盤以降から6:0DFから5:1DFそして3:2:1DFとアグレッシブなDFシステムに変更。前半はスペースは有効に使って再現性のある攻撃を展開していた中部大だったが、徐々に攻撃のリズムが悪くなる。得点は取れているが、再現性がない攻撃が続き、少しずつシュートに至らないテクニックミスが出始める。そこから一気に大阪体育大は速い展開での得点を重ね、徐々に点差が詰まっていく。DFでも前に出たスペースを裏からつかれて、裏が気になって下がったところを上から打ち込まれ、後手後手に回る。苦しい展開が続く。

そしてとうとう、大阪体育大に追いつかれ、そのまま逆転を許す。30-31。1点ビハインド。絶体絶命のピンチ。ここで何とか同点ゴールをねじ込んで延長戦に突入。準々決勝に続いての今大会2度目の延長戦。延長戦前の雰囲気は悪くない。「振り出しに戻っただけだ」「やってきた事を出し切って優勝しよう」と声を掛け合う学生たち。

延長戦。大阪体育大の勢いは止まらない。最大11点のリードを追いつかれ、逆転を許し、ギリギリのところで再び追いつき延長戦へ。延長戦では大阪体育大の勢いに押されて防戦一方。ノーマークシュートのチャンスも悉く止められ万事休す。

タイムアップの笛の直後から泣き崩れる者。声を失う者。現実を真正面から受け止める者。

勝負の世界は厳しい。本当に厳しい。

大阪体育大の粘り強さ、勢いは本当に素晴らしかった。大阪体育大の皆さん、優勝おめでとうございます。

さてさて、今回の西日本インカレで感じた事をいくつか。

今回、中部大は試合当日に対戦相手のミーティング。そして試合。宿舎に戻ってその日の試合を振り返るミーティングという流れで大会を進めた。分析班やスタッフはこの流れで映像分析をしてミーティングの準備をして、試合に出ている学生たちは栄誉補給、睡眠など可能な限りでのリカバリーを徹底して6日間を乗り切った。コートに立つ選手が少しでもいい状態でプレーできるように、試合に出ることができない学生たちも全身全霊で大会登録の20名をサポートしてくれた。こういうのって中々出来ることじゃない。本当にありがとう。

例年、西日本インカレは準々決勝、準決勝と1日に2試合が行われて、翌日に決勝戦をこなす。って日程だった。今回は準々決勝、準決勝、決勝と1日1試合ずつの日程だった。ハンドボールのゲームのクオリティーは1日2試合より、1日1試合の方が遥かに高いと感じる。翌日の対戦相手への戦術的な準備、学生のコンディショニング、プレーヤーズセンタード、或いは傷害予防の観点からも1日1試合の方がいいと思う。

最後に今回の西日本インカレの事務局長は作取監督。事前準備はもちろん(台風7号の影響で本当にギリギリまで)、大会中は朝一で会場入りして、中部大の試合を終えても会場に最後まで残って大会運営と指揮官の二足のわらじ。それでも学生たちを10年ぶりの決勝戦まで連れて行ってくれた。学生たちにはそんな事は何も言わずに、いつも漢気の指揮官。学生たちもちゃんと分かっていると思う。ビックボス作取監督。ほんまにおつかれさま。少しゆっくり休んでくださいな。

西日本インカレ、中部大学ハンドボール部に関わった全てみなさん本当にありがとうございました。

チームは8/14~20まで一週間オフ。とは言え、国体ブロック大会に参加する学生もいるし、一律全員完全に休養とは行かないけど、一度心も体も休めて9/2開幕の東海学生秋季リーグ、11月のインカレに向けていい準備していこう。



圓光大学へ

[ 2022~ 中部大学日々 ]

日本ではインターハイ、PSGの日本ツアーなどで盛り上がる7月終盤&8月上旬。中部大学ハンドボール部は7/29~8/1、3泊4日で韓国遠征。今回は圓光大学に足を運んできた。

個人的には1999年、大学4年生時の定期戦(中部大学と圓光大学との)以来の圓光大学だった。

今回初めて日本を出た学生もいる。いつもと違う環境でも普段通りマイペースでやること。普段通り出来ない中で変化を受け入れて対応すること。矛盾しているようやけど、どっちも大切。

基本的に午前は合同練習、午後からテストマッチって流れ。

午前の合同練習では普段通り、自分のプレーが決まって嬉しそうにしている姿。普段とは違うプレーを体験して「おおっ、そうきたか」ってこれまたいい表情でプレーする姿。いきいきした表情でハンドボールする姿を観るのは嬉しいね。

午後からのテストマッチ。試合終盤は親善的な雰囲気はゼロ。特に終盤でもこちらがリードしている時は尚更。お互いにバキバキの状態。

威嚇射撃さながらのGKの顔面周辺へのシュート、あわよくばレフリーを欺こうとするオーバージェスチャー、まじかよみたいなレフリーの笛、何でやねんみたいなタイミングでの退場の判定。

当然、中部大学の学生たちも熱くなる。ヒートアップ。いいねぇ。いいねぇ。こう言う経験するために来たわけよ。綺麗事だけじゃ無いんだぜ。どんな状況でも、熱く、冷静に。そしてチーム全員で闘い抜く。

そして試合が終わればノーサイド。両チームの学生が一緒の席についての食事会。みんなスマフォ片手に訳しながらワイワイやっていた。こう言うのも最高。

今回、嬉しい再会の連続やった。

圓光大学のチョ・ホテキ監督(写真左から2番目)は同級生。1999年の定期戦の時のキャプテンだった。その後は韓国のトップリーグでプレーしていた。もしかしたらホンダ時代の韓国遠征で対戦したような気もする。

コーチはイ・ジェウさん(写真中央)。長年にわたり韓国代表として活躍、世界選手権やオリンピックに何度も出場している。大同特殊鋼フェニックスでも活躍していた。何度か対戦したけど、フェイントの切れ味エグすぎた。

みんな大好き富田さん(写真左)も今回ゲストコーチとして参加してくれた。昨シーズンまでトヨタ車体ブレイブキングスのコーチ。元中部大学ハンドボール部監督。イ・ジェウさんとは大同特殊鋼時代にチームメイト。

西日本インカレ開幕まであと一週間。いよいよ。