ブログ&ニュース ( 2025年8月 )

第2回 ドイツハンドボールチャレンジツアー ~トライアウト~

[ ドイツハンドボールチャレンジツアーパートナーハンドボールスクール講師 ]

第2回ドイツハンドボールチャレンジツアーのトライアウトが無事に終了した。

【サバイバルゲーム】
今回の対象は中学生男子。まだまだ身体も心も成長の途中にある世代だが、彼らの目は本気だった。ハンドボールを通して世界に挑みたい、その想いが全身から伝わってきた。このトライアウトは、学校の部活でも、地域のクラブでもない。そこに所属している中学生が、自ら手を挙げて飛び込んでくる場所。自分で「行きたい」と思った子だけがここに立っている。だからこそ一人ひとりの覚悟が違う。主催者の牟田さんがしきりに口にしていた「これは生き残りをかけたサバイバルゲームなんだ」という言葉が、まさにその場の空気を象徴していた。普段の実績や肩書きは通用しない。ただ純粋に、ハンドボールと自分自身が篩(ふるい)にかけられる場なのだ。

【有馬選手の存在】
このチャレンジツアーからは、すでに大きな一歩を踏み出そうとしている選手がいる。第1回に参加した有馬が、ブンデスリーガの名門グンマーズバッハと契約し、現在渡航の準部を進めている。夢を夢で終わらせず、現実に変えた先輩がいる。その背中を見ているからこそ、今回集まった選手たちも「自分だって行けるかもしれない」と思えたはずだ。目の前にリアルなロールモデルが存在することの大きさを改めて実感する。

【1日目】
1日目はオリエンテーション&アイスブレイクから始まった。最初は緊張で顔もこわばっていたが、ゲームややり取りを重ねるうちに、少しずつ笑顔が見え始めた。伸びやかな雰囲気のまま、GKとシュートトレーニングへ。そこからはポストとの2on2、さらに3on3へと発展。場面はシンプルだが、だからこそ判断力や駆け引きが試される。思い切りよく飛び込んだプレーもあれば、迷いが出て止まってしまうシーンもあった。中学生の今だからこそ、失敗も含めて全部が学びになる。

【2日目】
2日目は初日の振り返りからスタート。前日練習の映像を見ながら、自分のプレーを言葉してもらい、こちらかのfeedbackを行う。頭を整理した上で2日目のボールセッション開始。身体接触の要素を入れたウォーミングアップ、そこからDFのコンタクトスキルへ。体をぶつけ、押し合い、倒されてもまた立ち上がる。最後はゲーム形式。高校生(関大北陽/仮想ドイツ人)を相手に自分たちより形態的に大きな相手にハードなコンタクトを繰り返した。


【吉田耕平】
ホンダ熊本時代の元チームメイト吉田耕平。今回はGKコーチとしてGK陣の指導にあたってくれた。事前に練習メニューや担当部分の擦り合わせ。アドリブ満載。笑顔いっぱい。20年程前に僕らはほぼ同時期に日本を飛び出した。安定を捨てて、エストニアとドイツへ行った。吉田が先にエストニアに行って、道を切り開いてくれた。そしてまた同じ時期に日本リーグに復帰した。吉田は大崎オーソル。僕は北陸電力BT。それぞれ引退して指導者としてハンドボールを続けている。その吉田と日本の未来に繋がる仕事を一緒にできて最高だった。

【結果に関わらず誰でも何処でも成長できる】
普段の自分がいる場所と違い環境で戸惑った部分もあったと思う。「非日常の中で、どれだけ日常の力を発揮できるか?」「勝負が掛かった時に普段以上の力が出るか?」悔しい思いをした選手も多いだろう。でも、それでいい。少し大袈裟かもしれないが、自らの意志で人生を賭けて勝負する。競争する。その結果、夢への挑戦権を獲得できる人もいれば、掴みきれない人もいる。自分が飛び込もうとしている世界をそう言う場所なのだ。

トライアウトの結果が如何であれ、この2日間で感じたこと、経験したことを糧にして「成長」することは誰にでもできる。地球のどこでもできる。今回参加してくれた17名の中学生のこれからを応援しています。


【主催者の牟田さん】
左からハンドボールカメラマンの山崎さん、GKコーチの吉田さん、櫛田、主催者の牟田さん、牟田さんの想いに共感した専門性の高いスタッフと一緒に仕事ができるのはとてもやりがいを感じる。

牟田さん、今回も素晴らしい機会とご縁を頂きありがとうございました。

トライアウト day1

トライアウト day2



2025 西日本インカレはベスト8 ~3年連続の大体大戦~

[ 2022~ 中部大学 ]

西日本インカレ、4日間の戦いが終わった。中部大は3戦全勝で予選ラウンドB組を一位通過。決勝トーナメントに駒を進めた。準々決勝で大体大に1点差で敗れベスト8で大会を終えた。

準々決勝で中部大を破った大体大は、その後ベスト4で関西学院大と対戦。接戦の末に敗れ、決勝進出はならなかった。
大会を制したのは関西学院大。決勝で中京大を破り見事に西日本の頂点に立った。関西学院大の皆さんおめでとうございます。


そこに至るまでの過程とチームの成長は大きなものだった。ここに振り返りを残しておきたい。

【予選リーグB組】
■ 8月12日 vs 松山大(○35-23)
初戦はやや硬さも見えたが、1年生コンビ平井&ハリスの活躍。キャプテン平野のゲームコントロール、一試合を通して主導権を完全に握って快勝。やや失点が多いが初戦をしっかりと勝ち切ることができた。

■ 8月13日 vs 九州共立大(○27-17)
この試合はキャプテン平野がコンディション不良で欠場。キャプテン不在の中、副キャプテン北澤を中心に守備からリズムを作り、1年生コンビのハリスと平井が攻撃の主役に躍り出た。苦しい時間帯を全員で支え合い、後半は立ち上がりで一気に突き放して勝利。前日に課題が出たDFも安定し、GK米澤、三浦の好セーブの光る試合だった。

■ 8月14日 vs 同志社大(○30-21)
今大会の一つ目の山場。それが同志社大戦。ここまでお互いに2戦全勝同士の対戦。ただし得失点差で同志社大が優位につけ中部大は勝利が絶対条件。この日からキャプテン平野が復帰し、冷静に試合をコントロール。川勝、向田の両2枚目のDFが1on1でハードワークし続けてくれた。中央では宿院、陸、近藤らが体を張り、GK米澤、三浦の好セーブから速攻が決まる。終盤は春季リーグで悔しい思いをした左腕エースRB福原も得点を量産し、9点差をつけて快勝。今大会の最初の山場で集中力を持って戦い抜いてくれた。堂々の1位通過で決勝トーナメントへ駒を進めた。

【決勝トーナメント】
■ 8月15日 vs 大体大(●35-36)
強豪・大体大との準々決勝。3年連続の対戦。2023年は決勝戦で延長の末に敗戦。2024年はまさかの予選ラウンド同組で対戦し大敗。3度目の正直なるか。

しかしこの試合では驚異的な身体能力が武器のLW川勝がコンディション不良で欠場。守備の部分で対人接触に優れる川勝の穴をどう埋めるかがテーマの一つとなった。

前半から点の取り合いとなりCB平野のゲームメイク、LBハリスの長距離砲などで序盤は互角の展開に持ち込む。しかし前半終盤にジリジリ点差が開き出す苦しい展開。

4年生左腕の西出とハリスのコンビプレーなどで何とか得点を繋いでいく。次の手を打とうとする度に退場者を出してしまい、我慢が続く。何度もゲームが壊れそうになりながら何とか踏ん張って16-21の5点ビハインドで前半を終えた。

ハーフタイムで後半のゲームプランを確認。勝負の後半、中部大学の反撃開始。後半11分28-27と一気に逆転に成功。逆転打は今大会が公式戦デビューの2年生の陸。後半入り更にギアをあげる切込隊長の平井からアシストから陸が逆転の一撃を沈めた。ムードが最高潮。

百戦錬磨の大体大もこのままでは終わらない。ここから一進一退の攻防が続き、後半26分33-35で2点を追いかける展開。正念場の時間帯に後半絶好調の平井が連続ゴール。遂に35-35の同点。その裏のDFを守りきれずに後半29分35-36の1点差を追いかける展開。

中部大タイムアウト。「1stアタックは6人での攻撃。もしフリースローになったら7人攻撃」で行くことを最終確認。タイムアウト明け、1stアタック開始。キャプテン平野が1on1から相手守備陣に切れ込むものの人数を掛けた守りに阻まれフリースロー。

モップが入り一時中断。その間に中部大は7人目を投入。7on6でのファイナルアタック。平野が再度チャンスメイク。復活を遂げたRB福原が飛び込む。相手GKのファインセーブ。

残り14秒。大体大ボール。大体大はタイムアウト。

中部大はオールコートマンツーマンDFで前からプレスをかける。冷静にボールを回す大体大。タイムアップとフリースローの笛が同時に鳴った。

中部大ボール。ハーフライン付近でノータイムフリースローを獲得。大体大ゴールからはかなりの距離。1年生エースのハリスに全てを託す。ハリスの渾身の大遠投はゴール前でドライブして急降下。相手GKの足元を掠めるが惜しくもノーゴール。

僅かに一点届かず35-36で惜敗。

【これまで、今、秋季リーグに向けて】
思い起こせば、春季リーグの序盤で苦しみ抜いた今チーム。2戦目で岐阜聖徳学園大に引き分け、次の愛教大戦でも敗色濃厚の試合を最後の最後で逆転し、悪戦苦闘しながらも何とか勝点を積み上げていった。春季リーグ最終戦。負ければ4位で西日本インカレのシード権を逃してしまう大同大戦にギリギリ勝利して何とか春季リーグは3位を死守。

そこからチームを立て直し、西日本インカレに向けてチーム内でフェアに競争し、25名の登録メンバーを選考した。西日本インカレでは予選ラウンドで目の前の一戦に集中し3戦全勝で決勝トーナメントへ。予選ラウンドを勝ち抜いたことで自動的にインカレ出場権を獲得。準々決勝では3年連続となる大体大戦に挑んだ。大体大戦も前半は我慢の連続だった。後半に入って一時逆転に成功したからこそ、勝ちきって次に駒を進めたかった。試合後に何度もビデオを見返した。学生たちは持てる力を出し切ってくれた。それでも僅かに1点届かなかった。

僅かな差が大きな差。その差を更に関西学院大は上回っての西日本チャンピオンである。手応えを感じる部分とまだまだやる事があるなという思いが混在している。

チームは大会を終えてOFF。学生たちは帰省。心身ともにリフレッシュして欲しい。

OFFが開けると8月末からは秋季リーグ戦が開幕する。そこからはインカレ開幕まで10週間である。

【Special Thanks】

福岡入りした日は、ハリスの母校の九州産業高校で前日練習をさせて頂いた。上田先生、九州産業高校の皆さん素晴らしい環境をありがとうございました。

暑い中、現地で声を枯らして応援してくださった保護者の皆さま、OBの皆さん、SNSやライブ配信を通じて声援を届けてくださった方々、皆さまのご支援、応援が選手たちの背中を強く押してくれました。

大会関係者の皆さま、審判の方々、運営スタッフの皆さま。本当にありがとうございました。安心して全力でプレーできるのは、皆さまのご尽力があってこそです。

今大会に携わって下さった皆様、中部大学ハンドボール部に関わって下さった皆様、本当にありがとうございました。