ブログ&ニュース ( 2025年11月 )

第12回全国U-12指導者研修会 ~大切にしていることは何ですか?~

[ 日々講師 ]

先日、「第12回全国U-12指導者研修会」で講師を担当させてもらった。講義90分+実技90分。小学生年代を指導する全国の指導者の皆さんと、普段なかなか取れない“自分自身とじっくり向き合う時間”を共有できた。

■講義テーマ:「大切にしていることは何ですか?」
今回の講義のタイトルは「大切にしていることは何ですか?」と決めた。技術論や戦術論ではなく「何を大切にして指導しているのか?」「どんな指導者になりたいのか?」そんな部分を改めてゆっくりと考えてもらった。

練習メニューより前、技術や戦術より前、そのさらに前にある“根っこ”の部分を大切にして貰いたかった。普段、どんなことを大切にして子どもたちと向き合っているのか。その部分を、自分の中で言語化する時間をつくった。

何を大切にしているのかがブレた瞬間、子どもたちには必ず伝わる(見抜かれる)。だからこそ、指導者自身が自分の軸と向き合い続けることが大切だと感じている。

今回は参加者同士で自分の考えをシェアする時間も多めに取った。それぞれのこだわり、悩み、葛藤、迷い。どれも全部が指導者のリアル。僕自身も、いま大切にしていることや、普段の指導の中で抱えている葛藤をを包み隠さずに話させてもらった。


そして参加者の中には懐かしい顔がチラホラ。久しぶりの再会もあって、年月を超えて同じ世界で頑張っている仲間に会えるのはやっぱり嬉しい。

滋賀医科大学のコーチをしている時にメチャクチャお世話になった伊藤先生。彦根東高校から文武両道のハンドボール経験者が何名も滋賀医大に来てくれた。いや〜〜〜、懐かしい、嬉しい再会やった。

■実技:W-up(ボールなし・ボールあり)&1on1
実技は、実際に僕が小学生を指導している様子をそのまま見てもらう形にした。ノリの良い関西の小学生のみんなが笑顔いっぱいで頑張ってくれた。いきなり目の前に現れた丸坊主のデカイおっさんが「くっしーやでっ!!!」で急接近しても、苦笑いしながら対応してくれたのは内緒ね。

「狙い」
「メニュー」
「選手の反応」
「伝えていること」
「(伝えずに)観察しているポイント」

その一つひとつをメニューの合間で参加者の皆さんと一緒に確認しながら進めていった。

●Wup ボールなし
身体接触がない駆け引き、ある駆け引き。スピードだけじゃなく、“読む力”と“ズラす感覚”を遊びの中で育てる。

●Wup ボールあり
マルチタスク、複数の勝利条件、状況がどんどん変わるスモールゲーム。頭も身体も使って、工夫しながら、子どもたちは適応しておく。子どもたちの想像を超える反応に、参加者の皆さんから「おお〜〜!!!」と言う驚きの反応が何度かあった。

●切り口を変えた1on1
OFにとっていい条件(DFにとって悪い条件)、OFにとって悪い条件(DFにとっていい条件)、ボールを貰う前に制限をかけたり、守る前に制限をかけたり、制限がある中で駆け引きを楽しんでもらった。

同じ1on1でも、どの視点で経験させるかによって選手の気づきはまったく変わる。


■指導者が学び続ける姿が、子どもに伝わる
U-12年代は、ハンドボールの入り口。この時期に出会う指導者・環境・言葉は、その子の未来を左右する。だからこそ僕ら指導者の学び続ける姿勢が大切だと思う。全国から集まってくれた指導者たちの熱量や葛藤を聴かせてもらって、僕自身も「ああ、自分ももっと学びたいな」と強く思った。

こういう時間をもっと大切にしていきたい。


■濱野ファミリー
今回の講師のきっかけを頂いたのは濱野さん。

僕には20年以上前に真弓クラブ(奈良県の小学生チーム)のコーチをしている時期があった。ホンダやホンダ熊本にいる時に時間を見つけては奈良の生駒に足を運んでいた。

当時、大同フェニックスカップってのがあってその頃から濱野さんとは試合会場でお会いする機会があった。その後、三重バイオレットアイリスの監督になってからも三重県で小学生大会がある時に濱野さんはご自身が監督をしているチームを引率して三重県まで足を運んでくださっていた。濱野さんの存在は知っていたが、これまでそんなにゆっくりお話をする機会はなかった。

4年前に僕が中部大学に移ってきて、当時の1年生にハマちゃん(今は4年生)がいた。何とその濱野さんの御子息である。ハマちゃんは、「将来GKコーチになりたいんです。オヤジなんか、櫛田さんのこと知ってました。」って言いながら、4年間コーチ視点を持ちながら選手としてどんな時も頑張ってくれた。セーブ後にジョジョポーズを決めてくれるのがハマちゃん。

当時も今も小学生年代の指導現場の第一線でご活躍の濱野さんが今回「櫛田さんは小学生からシニア世代まで指導経験があって、海外のハンドボールにも触れたことあるから、全国のU12世代の指導者仲間に講師を」と声をかけてくださった。半年以上前のことである。研修会前から何度も打ち合わせを重ねて、何度も何度もこまめに連絡を下さった。そしたらハマちゃんが「俺も研修会参加するっす」と教えてくれた。

親子でハンドボールの研修会ってなんか最高やなって思いながら講師をさせて貰った。濱野ファミリーな今回の指導者研修会のお話。



ユメセン @伊深小学校

[ ユメ先生講師 ]

11月14日、岐阜県美濃加茂市の伊深小学校に「夢先生」として登壇。子どもたちの元気な声に圧倒される。体育館でまずはみんなと体を動かすゲーム。笑い声が飛び交って、こっちも自然に笑顔になった。

ゲームのあと教室に移動して夢トーク。

僕はどこにでもいるゆるゆるの面倒くさがりの高校生だった。中部大学に進学後に本気でハンドボールに没頭するようになり、自分の人生が大きくシフトし出した。

ホンダでのストックランはいつも圧倒的でプレーオフではいつも応援スタンドで太鼓を叩いてた。

安定を捨ててドイツに渡って2年目に左膝を脱臼してピルナをクビになった。

貯金を切り崩しながら約2年間意地になってリハビリを続けた。

いつも周囲からは「アホか、ムリや、やめておいた方が無難だ」と言われた。

それでも何とか北陸電力BTに拾ってもらった。37歳まで現役選手を続けることができた。

自分がハンドボールをやってきて学んだこと、努力して挑戦することの面白さをできるだけわかりやすく話した。

そして夢シートの記入&発表タイム。

サッカー選手、野球選手、学校の先生…いろんな夢を口にしてくれた。小さな夢でも、まず口に出して周りと共有することが大事なんだなって改めて思った。

子どもたちが夢シートに自分の夢を書き込む際になかなか筆が進まない子もいた。将来の夢の部分は空欄。でも真剣に考えている様子が伝わってきた。その子は仲間の発表を見て最後に勇気を出して手を挙げてくれた。

自分の席で立ち上がり、「僕の将来の夢は…」と止まってしまった。

「今、好きなことや興味のあることから話してくれてもいいよ」と声をかけた。少し言葉に詰まりながらも、今得意なことや興味があることを話してくれた。

ここまででも勇気を出してよく頑張ったなぁ。この後どうしようかなぁと考えながら暫くその子の様子を見守っていた。

そうすると涙を浮かべ声を震わせながら「今は夢がないけど、自分が夢中になれる何かを見つけたいです。」とはっきり語ってくれた。

クラスメイトも涙目になりながら、その発表に真剣に耳を傾けていた。

何とも心温まる瞬間だった。

今回のアシスタントはトマちゃんこと泊さん。今回もありがとうございました。



ユメセン @八百津町 ~午前は錦津小&久田見小、午後は和知小~

[ ユメ先生 ]

10/24はJFAの「夢先生」として岐阜県八百津町へ。
この町は第二次世界大戦中に“命のビザ”で多くの人を救った外交官・杉原千畝の生まれた地。


午前は錦津小と久田見小の合同クラス。
最初は体育館で、子どもたちと一緒に体を動かすゲームの時間。
走って、笑って、転んで、また笑う。
子どもたちの無邪気なエネルギーに引っ張られて、気づけば僕も全力になっていた。

午後は和知小へ。
体を動かしたあとは教室に移動して「夢トーク」の時間。
ドイツでの挑戦や、ケガでボールを投げられなくなった日、
そこからもう一度立ち上がった話をした。

最後は夢シートの記入と発表。
子どもたちは真剣にペンを動かし、迷いながらも言葉を探していた。
書き終えたあと「発表したい人?」と声をかけると、一人また一人と手があがる。


勇気を出して自分の夢をまっすぐな声で話す子どもたち。


「お花屋さんになりたい」
「サッカー選手になりたい」
「人を助ける仕事がしたい」

「Youtuberになりたい」

みんな勇気を出して発表してくれた。まだ夢中になれる夢が見つからずに、夢シートが空欄の子もいた。発表を躊躇う子もいた。全て等身大。ありのままで良いと思う。

ディレクターの石川さん、アシスタントの河村さん。
お二人のあたたかいサポートで終始やさしい時間になった。



金沢インカレは初戦敗退

[ 2022~ 中部大学 ]


中部大学ハンドボール部の金沢インカレが終わった。あっという間に終わってしまった。

中部大学 33(17-23, 16-16)39 筑波大学

2年前の準決勝で負けた筑波大との再戦。あの時の悔しさを胸に、全国の舞台金沢で迎えた初戦だった。

8月の西日本インカレで大阪体育大に1点差で敗れてから、この大会で勝ち上がるためにずっと準備をしてきた。秋季リーグでは「失点を抑えるDF」をテーマに掲げ、8勝1敗で優勝。今大会もDFを軸に、みんなでやるべきことを話し合い、積み上げてきた。

試合の入りは悪くなかった。OFではリズムよく得点をあげることができていた。しかしDFが崩れた。前半だけで23失点。相手のロング、サイド、ブレイクスルーと的を絞れないままに失点を重ねた。12連続で失点する時間帯もあった。前半を終えて6点ビハインド。苦しい展開。

ハーフタイムでは「失点を抑えること」「自分たちが徹底すべきこと」をもう一度確認して後半へ。途中から6:0DFから5:1DFに変更して、前に出てボールを奪いにいく守りに切り替えた。何度か点差を詰める時間帯もあったけど、あと一本というところで退場者を出したり、シュートを決めきれなかったり…。流れをつかみきれないまま、時間だけが過ぎていった。

結果は33-39。トーナメント、一発勝負の怖さを改めて思い知った。

試合後、涙にくれる学生たち。

今の4年生は、僕が三重バイオレットアイリスから中部大に来た時に1年生だった。同じタイミングでこのチームに入った世代。決してタレント揃いじゃなかったけど、1年の頃からコツコツと努力を積み重ねて、今のチームを作ってきた。

主力として常にコートに立っていたのはキャプテンの平野ただ一人。ほかの4年生は試合の流れ次第でベンチから出てきて、自分の得意なプレーで勝負する職人タイプが多い。派手さはないけど、チームの屋台骨みたいな存在。チームを回して、支えてきたのは間違いなく4年生だった。

苦しいこともたくさんあったけど、彼らはそのたびに乗り越えてここまで来た。最後のインカレ、彼らと一緒にもっと上まで行きたかった。「俺たちだってやれる」って、彼らにもっと感じてもらいたかった。一発勝負、トーナメントの怖さと自分の無力さををこれでもかと痛感している。

もっと長くいるはずだった金沢を後にして愛知まで戻ってきた。日常生活に戻らなければならないが、その日常生活が非日常のように感じる。でも切り替えねば。

金沢インカレ、中部大学ハンドボール部に携わってくださった皆さん本当にありがとうございました。インカレは今日から2回戦。まだまだこれからが本番。勝ち残っているチームの皆さんが全力を出しきれますように。

4年生のみんな本当にありがとう。