Tag Archives: 左膝複合靭帯損傷

渋谷教育学園幕張中学高等学校ハンドボールクリニック

[ ハンドボールスクール ]

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渋谷教育学園幕張中学高等学校でのハンドボールクリニック無事終了。4月29日~5月1日までの三日間でハンドボール5コマ、映像分析2コマの合計7セッション。この学校のハンドボール部の4人に1人が東京大学に進学するらしい。そんな彼らに「木を見て森を見ず」とか「垂直二等分線」とか言うときになんかドキドキするのは気のせいか…

一番最初にこのチームを訪れたころ中学一年生だった子はこの春から高校一年生。随分と大人っぽくなっていた。

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このチームの監督は偶然僕と同じ歳で、元々芸能人のマネージャー経験もある少し変わった先生。今回もコーチングの合間に色んな話を聴かせてもらった。「アクティブラーニング(参加型授業)」と「リフレクション(振り返り)」について意見交換は非常に有意義だった。

サポートしてくださった皆さん、見学に来てくださった皆さんに感謝。



次世代へ

[ ~2022 三重バイオレットアイリスハンドボールスクール ]

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気が付けば4月、新年度突入。学校が春休みのこの時期、子供たちと触れ合う機会をいくつか頂いた。

3月28日は滋賀県高校生女子。3月29日は滋賀県高校生男子。全体の進行は僕が行い(トレーニングメニューの提示、ポイントの説明、デモンストレーションなど)、そのあと指導者の皆さんが4グループに分かれてその場で高校生に指導に入る。基本的にはこの流れで講習会を進めた。

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「高校生への指導と、指導者全体のレベルアップを図りたい。」という希望に少しでも近づけていたら幸いだ。今回、滋賀県出身の近藤(バイオレット)も一緒に滋賀に足を運んだ。おそらく滋賀県出身の日本リーガーは男女通じて彼女だけということもあり、子供たちから大人気、先生方もすごく喜んでくれた。双方にとって素晴らしい時間、機会だと感じた。

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3月30日、31日は愛知県春日井市の岩成台中学へ。1時間あるいは1.5時間の短時間のトレーニングを合計6セッション。「シュート」「+1を繋ぐ」「+1を作る」(それを守る)って3つの視点を持ってプログラムを作成。1セッションごとに先生と子供たちが明確にテーマを持って集中して各メニューに臨んでくれた。

最初はフワッとした雰囲気だったけど、セッションを重ねるごとにルーズボールに飛び込んだり、自分たちで声を掛け合ったり、ピリッとした緊張感、突き詰めていくこと自体を楽しんでハンドボールしてくているように感じた。先生と子供たちで一緒に考えた目標に向かってチャレンジしてほしい。

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4月2日、鈴鹿ハンドボールスクールの開校式。もう16期目。このスクールが立ち上がったころ僕はホンダの選手としてこのスクールで何度か指導(なんてもんじゃないが)させてもらった。その中に大同特殊鋼と大崎電気で活躍中の平子兄弟がいた。由緒正しき鈴鹿ハンドボールスクール。

こうやって子供たちと触れ合うときにいつも心がけていることは「今この瞬間に子供たちの未来に触れている。声をかけた一言。見せたシュート1本。全てが子供たちの未来、ハンドボールの未来に繋がっていく。」



アウフヘーベンという概念

[ 日々 ]

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先日、久しぶり弁証法に関する書籍を読んだ。僕の好きな考え方というか、言葉の一つがアウフヘーベン(aufheben)。

アウフヘーベンとはドイツの哲学者ヘーゲルが弁証法の中で提唱した概念のことを言う。

アウフヘーベンとはドイツ語であり、漢字で書くと「止揚(しよう)」となる。

この言葉には廃棄する、否定するという意味と保存する、高めるという二様の意味がある。

余計に何の事か分からなくなる…

実は15年程前(大学から社会に出たころ)にこのアウフヘーベンという概念を知った。ホンダ時代の社内報か何かでこの言葉を知って、自分で色々調べて解釈した記憶がある。

ハンドボールに限らず、生きていると色んな矛盾にぶつかる。

例えば、ハンドボールで攻撃の時に1対1をする時にDFの正面に入るな、DFとずれた位置に入れと指導をされる。それなのに守備の時に攻撃の正面に入ると利き腕側がフリーになるから、正面には入るな利き腕側を守れと指導をされる。

例えば、ハンドボールで守備をしていて外に抜かれるなとか、中には抜かれるなとか、どちらの指導もされる。

例えば、夢を持ちなさいと言われる。それなのに、いつまでも夢ばかり追いかけてないで現実を見ろと言われる。

例えば、果汁100%のジュースは健康にいいって言われる。けれどその果汁100%のジュースは農薬のかかった皮ごと絞っているなら健康にいいのか?それなら安全の範囲内と言われる添加物の入った果汁100%ではないジュースの方がいいのか?それならいっそジュースは飲まない方がいいのか?

例えば、自分で考えてやるように言われて、自分で考えてやったのに、教えた通りにやれと言われる。

例えば、自由に絵を描いて良いよと言われて、画用紙一面を真っ白に塗って「白鳥を凄く近くから観た絵です」と提出したら怒られる。(これは今考えるとちょっと違うか…)

僕は小さい時からこういう「矛盾」みたいなものに「???」となっては「正解」を捜してきた。でも「正解」なんか無かった。

そんな時にスッとなったのが「アウフヘーベン」という概念だ。

ものが否定されて新しいものが現れる際、古いものが全面的に捨て去られるのでなく、古いものが持っている内容のうち積極的な要素が新しく高い段階として保持される。

具体的に言うと意思や情報の伝達の手段として時代とともに、手紙⇒電話⇒Email⇒ボイルメール⇒テレビ電話やSNSと少しずつ発展し、便利になってきた。じゃあもう直接会って話す事は必要ないのか???ってそんな訳は無い。やっぱり直接会って膝を突き合わせて話をすることもやはり大切だ。

例えば、企業チームとクラブチーム。部活とクラブ。体育とスポーツ。

例えば、監督(FM=フィールドマネージメント)とクラブ経営(BM=ビジネスマーネージメント)。

どちらが良いとか、正しいとか、どちらが正解とか、どちらが大切とか、そう簡単に割り切れるものじゃないし。割り切る必要も無い。

否定の先、矛盾の先に物事の発展はある。

実はこの「アウフヘーベン」という概念についてはBlogを書き出してこの10年間で何度も書いてみようかと頭によぎった。何となくタイミングを逸しては10年が経過した。改めて自分の中でこの概念について整理する機会ができたので纏めてみた。

「アウフヘーベン」という概念についての話。



日本リーグ5試合を終えて

[ ~2022 三重バイオレットアイリス2015/2016 シーズン(MVI) ]

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気がつけば1月最終日もあと数時間。一つ前のBlogが明けましておめでとう的な内容。

ご存知の通り、日本ハンドボールリーグが開幕している。開幕後5試合を終えた所で現在1勝4敗。

MVI 18-20 オムロン
MVI 17-20 広島メイプルレッズ
MVI 17-30 北國銀行
MVI 16-20 オムロン
MVI 28-20 HC名古屋

開幕してからの4試合が昨シーズン1〜3位のチームとの対戦が続き、開幕4連敗スタート。もちろんどの試合も勝利を目指して準備をして臨んでいるが勝敗ばかりは相手がいるのでコントロールできない。4連勝でのスタートを切る事ができれば最高だが、現実はそうは甘くない。

「仮に4連敗スタートを切ったとしても1ミリもプレーオフが遠のいたとは感じていない。」
「レギュラーシーズン12試合が終わった時の勝点が重要だ。」
「勝敗に関わらず変化、成長することは必ずできる。」

最悪の状態(開幕4連敗スタート)も想定して準備をしていたし、選手には勝っても、負けても一つ先の事に意識を向けて常に最善の準備をすること、目の前の事を笑顔で楽しんでやっていこうと何度も伝えてきた。

そんな中での昨日のHC名古屋との東海ダービィー、苦しい時間帯もあったが、チーム一丸となって勝利を摑み取る事ができた。この勝利を意味のあるものにできるかどうかも、次戦のSONY戦次第。

これからも一つ先の事にのみ意識を向けて、闘い続けるのみ。

明日からいよいよ勝負の2月がスタートする。



日本選手権 SONY戦を終えて

[ ~2022 三重バイオレットアイリス2015/2016 シーズン(MVI) ]

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昨日は日本選手権準々決勝、ソニー戦。この試合に勝てばクラブ史上最高成績のベスト4以上が確定。

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試合中も苦しい時間帯、崩れそうになった時間帯、こちらの狙った展開に持ち込めた時間帯、本当に60分間の中で色々とあった。

終わってみれば、国体準優勝チームのSONYに4点差の敗戦。クラブ最高成績更新はお預け。そう簡単ではない。

日本選手権はトーナメント戦なので、ここでバイオレットの年内の公式戦は終了。

しかし新年1月9日には直に日本リーグが開幕する。

悔しい気持ちは次へのガソリンに。

新たに出た課題を約2週間で修正して直に次の準備。

選手も既に次への準備に入っている。

もうすぐバイオレットの監督になって8ヶ月が終わろうとしている。

そして監督として臨む初めての日本リーグがあと2週間で開幕する。

この大会に向けて、そして大会中も成長してくれた選手達。

そして選手に少しでもいい環境をと動いてくれたスタッフ。

またみんなで頑張ろう。

いつもサポートしてくださるスポンサーの皆様。

選手を送り出してくださる職場の皆様。

いつも温かい声援を送ってくださるサポータズクラブの皆様。

本当にありがとうございました。



記者クラブ囲み取材&CTYラジオ出演

[ ~2022 三重バイオレットアイリス ]

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12月10日、11日と日本選手権&日本リーグ開幕の囲み取材&ラジオ生放送。

10日は鈴鹿市役所内の記者クラブでの囲み取材。僕とキャプテンの漆畑で対応。

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11日は四日市でラジオ生放送。これは初体験。僕、漆畑、多田が出演。パーソナリティの方の絶妙の進行で無事終了。

いよいよ本格的にシーズンイン。一人でも多くの方に試合を見てもらいたい。ハンドボールを楽しんで貰いたい。試合会場でエキサイトしてもらいたい。



鈴鹿市ハンドボール教室後期 〜年内最後〜

[ ~2022 三重バイオレットアイリスハンドボールスクール ]

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12月7日は年内最後のハンドボール教室。鈴鹿市内の小学生1〜6年生までが参加。

月に2回を目安に年間20回、開催予定。今回は後期の5回目で近藤ほのかと共に指導にあたった。

まだまだパスキャッチに四苦八苦。何とかジャンプシュートが打てる。ゲーム形式になるとボールがある場所に人が集まり団子状態。まだまだこんな感じ。当然と言えば当然。

今回はそれが一気に前に進んだ。子供ってのは一気に突き抜ける。

「ボールを貰う前に、味方と相手のことを観る」
「ボールを持っていない時に、空いている場所に移動する」

たったこの二つのことを意識するだけで、団子状態だったゲーム形式のメニューが一変。パスがポンポンポンとつながってシュートに行けたり、自分が空いていると感じたらドリブルで前に運んだり、ボールゲームっぽく、ハンドボールっぽくなった。

「中学でハンドしたいけど、進学予定の中学にはハンド部がない」と帰り際に6年生が零していた。新たな課題。

そして、12月10日上記の小学6年生の事も含めて、次年度のハンドボール教室についてのMTG。

「小学生&中学生でできないか?」
「開催頻度をもう少し増やそう」
「開催時間を早めよう」

など、前向きな話し合い。子供達とって少しでもいい環境を。大人の役割。



おりひめジャパン

[ ~2022 三重バイオレットアイリス日々 ]

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11月16日~18日まで2泊3日で熊本県山鹿市へ。くまモンをスカウトへ。

というのは冗談で日本ハンドボール協会からの依頼を頂き、リオ五輪アジア予選を経て、12月のデンマークでの世界選手権に向けた日本代表(おりひめジャパン)合宿のサポートが今回の仕事。

10月のリオ五輪アジア予選。連日のメディア報道。互いに3戦全勝で迎えた韓国との一騎打ち。この試合に勝てば40年ぶりの五輪切符獲得。会場は5000人を超える超満員。試合前の国歌斉唱。手をつないで心の整えるおりひめジャパンの選手&スタッフ。

僕は会場でこの試合を観ていた。

日本の代表として、強豪韓国との一騎打ちする場まで着実にコマを進め、厳しい戦いになるのは百も承知で、それでもやってくれるんじゃないかという期待感。まさしく日本の代表としてこれから戦ってくれる選手&スタッフをリスペクト&ありがとう&よろしく頼むぞって心の底から応援していた。

しかし、韓国はホンモノだった。完膚なきまでに叩きのめされた。

今回のアジア予選では残念ながらリオ五輪の切符獲得は叶わなかったが、世界選手権、世界最終予選の結果次第ではまだまだ可能性は残されている。日本代表、おりひめジャパンに選手を送り出す日本リーグの指導者として、自チームでの日本一を狙うのは勿論のことで、その先まで見据えて指導していく必要性を感じた。

そんな矢先の今回の話だった。

三重バイオレットアイリスの監督になってまだ半年で、まだ何も成果を出せていないこの状態で、現場スタッフは僕だけのこの状態で…

本当にいろいろと考えたが、僕のドイツ&JHLでの選手としての経験だろうが、まだ半年足らずの指導者としての経験だろうが、僕のどんな部分でも、おりひめジャパンが1ミリでも五輪切符獲得に近づくのならと熊本へ向かった。急な話にも関わらず調整してくれたバイオレットの選手&スタッフに感謝。

おりひめジャパンのコンセプトを栗山監督から伺った上で、もろもろお手伝いさせて頂いた。栗山監督との戦術的なディスカッション、映像分析、世界選手権に向けての大型選手役、トレーニング全般のサポートが主な役割。

個人的には日本代表は育成の場ではなく、戦える選手が成果を出す場だと思う。ベテランとか、若手とか、職業とか、アマチュアとか、プロとかそんなの関係ないと思う。その時点でのベストメンバーが日本代表だと思う。ポジションは与えられたり、譲られたりするものじゃない、実力で奪い取るものだと思う。

成果が出なければ批判はされるだろうし、勝って感動を呼び込めば注目もされる。その競技の未来を託されているのが日本代表だと思う。だから、試合の前に国歌が流れると心が震えるんだと思う。

読んで字のごとし、日本の代表。その競技の日本の代表。ハンドボールの日本の代表。おりひめジャパンの選手、スタッフの皆さん、役員の皆さん、世界選手権でのおりひめジャパンの活躍を心の底から応援しています。



ドクターから見たTOPリーガー、TOPリーガーから見たドクター

[ ~2022 三重バイオレットアイリスハンドボールスクール福井大学医学部コーチ ]

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どれだけ前のことや… ぎりぎりまだ今月のこと… オッケー、大丈夫。11月1日のことを振り返る。

福井から福井大学医学部が鈴鹿にきてくれてバイオレットと合同練習&練習試合。

フィジカル強化を図るバイオレットの選手にとって男子チームとの攻防戦は貴重な実戦の場。男子のスピード、歩幅、コンタクト、球速など、いくら医大生と言えどもそこは成人男子。

福井大学医学部にとっても、女性と言えどもTOPリーガーの取組む姿勢、佇まい、社会人としての心構えなど、得るものは計り知れない。

お互いにとって、自分たちの外の世界からの刺激というのは大切ではないか。

午前と午後のトレーニングの合間のバイオレットカフェでの一コマを紹介。

「医大生からみたTOPリーガーがどんな存在なのか?」
「TOPリーガーからみた医療従事者がどんな存在なのか?」
「TOPリーガーにとってのはハンドボールとは?」
「医大生にとってのハンドボールとは?」

両チームをミックスして4,5人のグループに分けて、ディスカッションする機会を設けた。自分たちの外の世界の人間からは自分たちがどう見られているか気付いてもらえただろうか。



トライアウトを終えて 「狭き門ではなく。広き門だけど高き門。」

[ ~2022 三重バイオレットアイリス ]

11月21日(土)、三重バイオレットアイリスのトライアウト。大きな事故やケガもなく無事終えることができた。

自分の意志でチャレンジしてくれた選手の皆さん、選手を送り出してくださった指導者&親御さん、受入れる態勢を整えてくれたバイオレットのスタッフ&選手に感謝。

下記のようなプログラムでトライアウトを実施。

①GM&監督との面談
②メディカルチェック(体重、体脂肪率、筋肉量、過去のケガなど)
③グループディスカッション(Vカフェに参加)
④ハンドボール(バイオレットの練習に参加)
⑤フィールドテスト(走力、跳躍力、投力)

来年春に大学卒業予定の選手は、鈴鹿市内の企業訪問とバイオレットの選手が勤務している職場を訪問。

どんな仕事に興味があるのか?どんな将来像を描いているのか?選手としての目標は何なのか?各選手にじっくりと話を聴かせてもらい、ハンドボールのプレーを観させてもらい、体力要素を測定させて貰った。

あくまでもテストではあるが、一言二言のアドバイスでもグッとプレーが変化していく様子が印象に残っている。「coachability」の高さも選手にとって大切な能力。

心技体の3つの要素を総合的に観て、11月末のスタッフ会議で最終判断の予定。

「狭き門ではなく。広き門だけど高き門。」

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(バイオレットカフェにて)

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(ハンドボールのトレーニングを終えて)

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(フィールドテストの様子)